2024年11月26日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年4月25日

 とは言え、同胞団は確かにイスラム団体であり、同胞団がエジプト政治の主導権を握れば、同胞団の最高指導者の動きいかんによって、今後エジプトがイスラム色を強める可能性はあります。特に、新政府が、失業や経済の停滞など、エジプトの国内問題にうまく対処できなかった場合、よりイスラム的政策が求められるようになる可能性があります。

 他方、中東情勢にからむ最大の関心事は、新政権がイスラエルとの平和条約をどう扱うかです。同胞団も既存の国際約束は守ると言っており、当面問題はなさそうですが、同胞団の候補者が大統領となり、イスラム色を強めた場合にどうなるか、注視していく必要があります。


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