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2020年10月31日

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10月30日午後、トルコとギリシャの間のエーゲ海を震源とするマグニチュード(M)7.0の強力な地震が起き、津波が発生した。多くの家屋が破壊され、少なくとも30人が死亡した。

米地質調査所(USGS)によると、震源はトルコ西部沿岸のイズミル県。震源は深さ21キロという。

トルコ当局は地震の規模はM6.6で、震源の深さは16キロだったとしている。イズミル県で28人が死亡し、800人以上が負傷したという。亡くなった1人は、押し寄せる津波で車椅子が横転してしまい、溺死したという。

震源に近いギリシャのサモス島でも、10代の男女2人が死亡し、8人がけがをした。

人口約300万人でトルコ3番目の都市、イズミルでは少なくとも20棟の建物が倒壊した。市当局は余震でさらに建物が倒壊する可能性を警戒し、約2000人を収容できる屋外テントを設営した。被災各地では夜になっても捜索活動が続き、がれきの下から約70人が救出された。

トルコとギリシャ両国の間では、このところ東地中海の天然資源をめぐり緊張関係が続いていたが、この日の地震を受けて両国首脳は互いの国民を見舞い、協力を約束し合った。

イズミルでは、激しい揺れに大勢が建物を飛び出す様子がみられた。津波によって市内の一部が浸水。消息が分からない漁師が複数いるという。

「本当に強い揺れで、倒れてしまいそうだった。子供たちと家の外に走って出たが、酔っ払いみたいにふらふらしてしまった」と、イズミルの西にあるウルラに住むイギリス人の元教師、クリス・ベッドフォードさんはBBCに話した。

イズミルに近いシアジクの当局者はBBCトルコ語に対して、津波で上昇した海水によって車椅子が倒れた人が、溺死したと話した。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、「この国に可能なあらゆる手段」で被災者を支援すると述べた。

ギリシャ・サモス島では揺れで壁が崩れ、10代の男女が死亡した。島内の負傷者は8人。

地元のジャーナリスト、マノス・ステファナキスさんはBBCに対して、まだ余震が続いていると話した。

別の地元ジャーナリスト、ファリード・アッタさんはBBCに、海沿いの商店の「被害がひどい」として、「多くの店がこれで廃業に追い込まれると思う」と述べた。


ギリシャ・クレタ島でも揺れが感じられたという。

ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相はツイッターで、エルドアン大統領にお悔やみの電話をかけ、「両国にどのような食い違いがあっても、今は両国民がお互いに支えあう時だ」と伝えあったと明らかにした。

後にエルドアン大統領もツイッターで、ギリシャ国民を見舞い、「トルコも常に、ギリシャの傷が癒えるよう手伝う用意がある。大変な時に隣人同士が団結を示すのは、人生のほかの色々なことよりも大切だ」と書いた。

ギリシャとトルコはこのところ、東地中海の天然資源の領有権をめぐり争っていた。

(英語記事 Earthquake hits Greece and Turkey, bringing deaths and floods)

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54745745

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