2024年11月22日(金)

ペットビジネス最前線

2012年8月21日

火葬も多様化

ペットのお墓も (広尾の香林院。撮影:著者)

 日本での一般的な遺体の処理は火葬です。専門の火葬施設を持つ業者へ依頼し、お骨にしてもらうサービスです。多くの業者がありますが、火葬の種類として

合同火葬:他のペットたちと一緒に火葬してもらい合同の供養塔へ納骨

一任個別火葬:個別に火葬してもらいお骨は引き取り

立会個別火葬:飼い主立会いの下個別に火葬し遺骨を引き取り

移動火葬:火葬施設付きの車で訪問し、自宅もしくは希望場所で個別火葬を行い遺骨を引き取り

 が選べ、料金も亡骸の重量や方法により1万円~6万円ほどとなっていますので、飼い主の都合に応じて選ぶことができます。

遺体を山中へ トラブルも多発

 数年前、個別火葬・埋葬を謳いながらも遺体を山中へ不法投棄していた業者が問題となる事件がありメディアを賑わせました。それ以前にも移動式火葬で、火葬途中の遺体を取り出し料金の上乗せを迫る業者や住宅地で不備のある焼却炉を使って火葬を行い、近隣住民とトラブルになる業者など法的規制のないペットの葬儀に関する事件は多くありました。未だにこの規制は曖昧なままです。最近でも、横浜市の公営斎場で火葬されたペットの遺骨が、「人知れず建築材料に“リサイクル”されている」というニュースが話題になりました。

 飼い主の心情も考慮して、動物愛護法の中に規制条文を組み入れる意見も上がっていましたが、生きている動物が対象となる法律に組み入れるのは妥当ではないとの意見と、実施する人員の問題とされ実現しませんでした。ペットの亡骸は廃棄物か否か、取り扱いに関する根拠となる法律を何処に持ってくるのかが決まらないまま、この問題は続いています。

 最近では業者間での取り決めが交わされ、飼い主の心象に配慮したサービスが提供されるようになってきましたが、利用するときはしっかりとした確認が必要です。


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