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2022年1月15日

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英首相官邸は14日、昨年4月のロックダウン中、エリザベス英女王の夫フィリップ殿下の葬儀前夜にも官邸で職員が集まるパーティーが2つ行われていたことについて、王室に謝罪した。国内で厳しい感染対策が実施され、屋内での集まりが制限されていた複数の時期に、官邸では数々のパーティーや「飲み会」が開かれていたことが、相次ぎ発覚している。

エディンバラ公フィリップ殿下は昨年4月9日に亡くなり、葬儀は4月17日に行われた。女王はこの葬儀で、感染対策のため1人で礼拝堂に座っていた。

昨年4月16日の官邸「飲み会」については、英紙テレグラフが最初に報道した。30人ほどが参加し、アルコール飲料が提供され、日付が変わるまで音楽がかかり、参加者はダンスに興じていたという。

新たな報道を受けて、首相報道官は「国民的な追悼の時に、(官邸でパーティーが)行われたことは、きわめて遺憾」だとコメントした。

政府関係者は王室に、電話で謝罪したという。なぜボリス・ジョンソン首相が自ら女王に謝罪しなかったのかと記者団に質問されると、報道官は「首相はすでに、判断ミスがあったことを認めているし、首相が今週すでにそうしたように、関係者が謝るのは正しいことだ」と答えた。

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このパーティーは、退職する2人のスタッフのためのもの。1つは首相カメラマンの1人、1つは当時の首相報道官ジェイムズ・スラック氏のための送別会だったという。

当時の感染対策ルールでは、別世帯の人同士が屋内で社交のため集まるのは禁止されていた。

スラック元首相報道官は現在、保守系タブロイド紙「サン」の副編集長。自分の送別会が大勢を「怒らせ傷つけた」と謝罪し、「あの時期に開かれるべきではなかった」と認めた。

ボリス・ジョンソン首相は、2つのパーティーにいずれも出席していないが、パンデミックが始まって以来、官邸で相次ぎその時々のルールに違反する飲み会が開かれていたと糾弾(きゅうだん)される中、与野党から責任追及の声が出ている。


ジョンソン首相はこれまで、2020年12月に官邸で開かれたクリスマス・パーティーについて、ルール違反はなかったと主張。2020年5月15日に官邸の庭でワインとチーズが出され、自分も出席していた集まりについては「仕事上のこと」だと弁明してきた。しかし、2020年5月20日に約30人が参加した官邸庭での「飲み会」には自分も出席していたことを認め、議会で謝罪した

こうした状況で、労働党、自由民主党、スコットランド国民党の各野党は一斉に、ジョンソン首相の辞任を要求している。

与党・保守党からも、これまでに5人の下院議員が、保守党の党首選を実施する権限をもつ保守党議員の有力組織「1922年委員会」に、首相不信任の書簡を送ったと公表した。

任期満了以外の理由で1922年委員会が保守党党首選を実施するには、保守党下院議員54人の書簡による要請が必要となる。

保守党下院議員のガイ・オッパーマン年金担当政務次官はBBCに対して、ジョンソン首相のふるまいは「受け入れられない」と批判。

特に2020年5月20日に官邸の庭で開かれたパーティーについて自分が感情的になってしまうのは、同年6月に双子の出産のため入院していた妻に面会できず、早期産前期破水(PPROM)で間もなく死亡した双子にも面会できなかったからだと話した。

オッパーマン氏は、一連の官邸パーティーについて官僚による政府内調査が続く間は、首相は留任すべきだが、ジョンソン氏は「やり方を変えて」官邸を「これまでと全く違うやり方」で束ねる必要があると述べた。

(英語記事 Downing Street apologises to Queen over lockdown parties

提供元:https://www.bbc.com/japanese/60006193

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