2024年4月22日(月)

山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2013年3月5日

シンガポールが
中抜きされるようになる

 バンコクからティラワに行くルートは昔の「泰緬鉄道」であるが、現在はバンコクから西に250キロのダウェイ港に行く南部経済回廊がより便利になりそうだ。ダウェイ港はミャンマー南部にあるが、ここが開発されるとシンガポール港の役割が減少するという観測もある。

 民主化によりミャンマーの資源と地政学的重要性から世界中の投資家がミャンマーに集結している。ここ1年余りでホテル代が3倍に跳ね上がるほどの過熱ぶりである。新車の輸入も激増しているが、ヤンゴン港に数万台の乗用車が滞貨していると聞いた。国内の交通インフラが不充分であるために走る場所がないことと、貧富の差が広がっている地方には需要がないためである。

 13年以降もミャンマーの経済は発展すると予見されるが、日本の役割と機能をよく考えなければならない。インフラ開発は日本の役目であるから日本の産官商の開発力を集約すべきだ。ただ、今回の訪問時にミャンマー政府から日本の訪問客は物見遊山が多く、困っているとよく聞かされた。

 旧軍のケースもビルマに侵攻したまではよかったが、奥地の状況まで把握したわけではなかった。現在の日本の産業界も同じようにミャンマーブームに乗って安易に進出するとインパール作戦のようにならないとも限らない。歴史は繰り返すというがミャンマーでの悲惨な失敗の歴史は繰り返してはならない。

◆WEDGE2013年3月号より

 

 

 

 

 

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