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2022年5月10日

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スティーヴ・ローゼンバーグ、ロシア編集長、モスクワ

モスクワでは第2次世界大戦の戦勝記念日を前に、うわさと憶測があふれていた。

ウラジーミル・プーチン氏は、ウクライナへの攻撃について重大な発表を準備しているのか? 何らかの勝利を宣言するのか? それとも攻撃の激化を示唆するのか?

結局、そのいずれもなかった。

赤の広場でロシア軍およびロシア国民に向けて行われた演説で、プーチン氏はこれまで何度も口にしてきた、ウクライナ攻撃の正当化を繰り返した。現在起きていることについて、ロシア以外のすべてに責任があるとするような主張だ。

彼は(いつものように)アメリカ、北大西洋条約機構(NATO)、ウクライナ政府を批判した。それらの行動が、ロシアの安全を危険にさらしたと訴えた。また(いつものように)ウクライナの「ネオナチ」に言及した。ロシア当局者からもよく聞く主張だ。そうした人たちは、ウクライナが全体主義者や過激な国粋主義者、ナチのシンパに牛耳られているという根拠のない言説を定期的に発している。

プーチン大統領は、ロシアが軍事的損失を被ったことは認めた。だが、詳細は明らかにしなかった。ロシア国防省の直近の発表では、ロシア兵の死者は1351人だった。ただそれは6週間前の人数だ。その後の更新はない。

不思議なことに、プーチン氏はロシアの攻勢を説明するのに、おなじみの「特別軍事作戦」という言葉を使わなかった。「戦争」と呼ぶこともなかった。それでも、現在の敵対行為と第2次世界大戦を並列に置こうとした。おそらく、ヒトラー打倒をめぐってロシア国内に存在する愛国心を利用し、ウクライナ侵攻に対するロシア国民の支持を高めようとしたのだろう。

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演説の後、数千人のロシア兵が赤の広場を行進した。ただ、昨年の戦勝記念日のパレードより人数は少なかった。兵器も披露された。だが、予定されていた軍用機の飛行は中止された。公式発表では天候不良のためとされた。

ロシア政府はウクライナでの迅速な勝利を望んでいた。軍隊を送り込んでから数日以内に勝つと想定していた節がある。しかし、そうはならなかった。

プーチン大統領の「プランB(次善策)」は、戦勝記念日の5月9日までに勝利を手に入れることだったと、ロシアの多くの人が考えている。だが、それも実現していない。

プーチン大統領はこれからどこに向かうのか。9日の演説に、その手がかりはほとんどなかった。同時に、敵対行為を終わらせるというサインもなかった。まだしばらくは、続くことになるだろう。

(英語記事 Putin gives few clues in Victory Day speech

提供元:https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-61389326

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