2022年7月1日(金)

BBC News

2022年6月4日

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スイス・ジュネーヴで2日、世界の核軍縮などについて話し合う国連軍縮会議が開かれ、北朝鮮が11年ぶりに議長国に就任した。ミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮の議長国就任に、西側の加盟国からは批判があがった。

加盟65カ国からなる同会議は各国が持ち回りで議長を務めており、北朝鮮は先月30日から約1カ月間、議長国を務める。

北朝鮮は今年初め、国連安全保障理事会の決議に違反して大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行い、国際社会から非難された。国連安保理は核実験と弾道ミサイルの発射実験を禁じており、過去に行った実験に対して厳しい制裁を科している。

先月25日には、北朝鮮はジョー・バイデン米大統領が日韓訪問を終えて帰国の途に就いたタイミングで、複数の弾道ミサイルを発射している。

こうした中での議長国就任に、軍縮会議の有効性について批判が集まった。

多くの非政府組織は、外交的抗議の形として一般的な「議場からの退出」を各国に求めていた。2日の会議でこのような行動を取った国はなかったが、中には高官級の代表者を派遣しなかった国もあった。

軍縮会議は世界で唯一の常設の多国間軍縮交渉機関で、ジュネーヴの国連本部で年に3回開催される。

核軍拡競争に終止符を打ち、核戦争を防止することを包括的目標としているが、1996年以降、特筆すべき合意を生み出せずにいる。

西側諸国、北朝鮮の議長国就任に反発

西側諸国は2日の開会式で、今年に入り激化している北朝鮮の兵器実験を非難する共同声明を発表した。これらの国の多くは、北朝鮮に制裁を科している。

「我々は今なお、軍縮会議の価値を著しく損ない続ける北朝鮮の無謀な行動を、深く懸念し続けている」と、オーストラリアのアマンダ・ゴレリー大使が西側諸国を代表して述べた。

ゴレリー大使はさらに、各国代表団が抗議の退席をしなかったからといって、それは北朝鮮のこれまでの行動への「暗黙の了解」には当たらないと言明した。

一方でアメリカは、北朝鮮の議長国就任について、軍縮会議の有効性に疑問が生じたと述べた。

「世界中のどの政府よりも、核不拡散の規範を損なう行為を重ねてきた朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)のような体制が、幹部ポストに就くことで、(軍縮会議の有効性が)疑問視されるのは間違いない」と、米国務省のネッド・プライス報道官は述べた。

北朝鮮の韓大使は、共同声明や批判について留意するとした。

同大使は声明で、自衛のために軍事化が必要だとの主張を繰り返し、世界の軍縮への取り組みに引き続き貢献していくとした。

(英語記事 North Korea takes helm of top disarmament group

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61688258

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