2022年8月14日(日)

BBC News

2022年8月2日

»著者プロフィール

米連邦議会襲撃にケース入りの拳銃を携行して参加し、その後、自らの役割について黙っているよう自分の子どもたちを脅したとして、テキサス州の男性被告に1日、禁錮7年3カ月の刑が言い渡された。

ガイ・レフィット被告(49)は3月、公式行事の妨害や、暴動での警察の公務執行妨害など、5件の重罪について有罪判決を受けていた

同被告の量刑は、連邦ガイドラインの推奨をわずかに下回ったものの、連邦議会襲撃事件の関連では最も重いものとなった。昨年1月6日に起きた同事件では、900人近くが訴追されている。

ダブニー・フリードリック連邦地裁判事は、量刑の言い渡しにあたり、被告の行動と発言は「妄想に近い恐ろしい主張」だとした。ただ、連邦議会襲撃事件をめぐる裁判としては初めて要求されていた、国内テロ強化の適用は拒んだ。

<関連記事>


裁判などによると、レフィット被告は、ドナルド・トランプ氏の支持者の集団と一緒に議事堂には入らず、警官から顔に催涙スプレーをかけられて後退した。しかし証拠映像には、被告が議会棟の外で群衆をあおり、階段を上るよう誘導している様子が映っていた。

レフィット被告が事件当日やその後に撮影したビデオ映像には、襲撃計画について語り、暴動に参加したことを自慢する姿が記録されていた。それらは、被告に不利な証拠となった。

息子がFBIに通報

裁判などによると、レフィット被告は油田作業員で、極右武装集団「スリー・パーセンターズ」の勧誘役だったとされる。襲撃事件では、テキサス州から首都ワシントンまで車で移動し、スリー・パーセンターズの仲間を率いて議事堂への表階段を上った。

仲間たちには、ナンシー・ペロシ下院議長の両足首をつかんで議事堂から引きずり出し、「階段を下りる時には彼女の頭がすべての段に当たるようにする」と話していたとされた。

レフィット被告は、息子のジャクソンさんによって連邦捜査局(FBI)に通報された。当時18歳だったジャクソンさんは、父親から脅迫されたと捜査当局に話した。

今年開かれた裁判でジャクソンさんは、「もし私のことを通報すれば、お前は裏切り者だ」、「裏切り者は撃たれる」などと父親に言われたと証言した。

検察は禁錮15年を求刑

1日の法廷には、レフィット被告はオレンジ色の囚人用ジャンプスーツを着て出廷。被告を支援する家族からの訴えを受けて刑期が短くなったとした判事の説明を、注意深く聞いていた。

BBCのタラ・マケルヴィー記者は、被告が法廷で額を手でこすり、ほほ笑みを浮かべていたと伝えた。また、今回の量刑は、検察が望むような重い刑を他の被告らに受けさせるのに苦労する可能性があることを示していると解説した。

検察はレフィット被告について、連邦議会襲撃事件の被告の中でも「別格」であり、他の暴徒たちも「彼をリーダーとみていた」として、禁錮15年を求刑していた。

これに対し弁護団は、レフィット被告がいてもいなくても襲撃は起きていたと主張。被告には犯罪歴がないことも勘案するよう求めていた。

レフィット被告は、裁判での証言を拒否。量刑が言い渡される前に、短い声明を出して謝罪した。

被告の家族の訴え

被告の家族は、傍聴席の3列目に座った。娘のペイトンさんは、「彼は本心とは違うことをたくさん言っている。彼のメンタルヘルス(心の健康)が問題だ」と訴えた。

ペイトンさんは感情をあらわにしながら、「あの日、みんなが持っていた旗に父の名前はなかった」、「別の男性の名前だった」と主張した。トランプ前大統領を指したものとみられる。

妻のニコールさんは、この裁判によって、「この街の腐敗した邪悪な政治家」がアメリカ国民の自由を損なおうとしているのが明らかになったと記者団に語った。

そして、「これはガイ・ウェスリー・レフィットだけの問題ではない。1月6日だけの問題でもない。私たちの自由が踏みにじられているのが問題だ」と主張した。

(英語記事 Militiaman who took gun to US Capitol riot jailed

提供元:https://www.bbc.com/japanese/62388641

関連記事

新着記事

»もっと見る