2022年10月3日(月)

BBC News

2022年9月3日

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アメリカ政府は2日、台湾に対し11億ドル(約1500億円)相当の武器を売却すると発表した。中国はこれに反発している。

アメリカ政府が発表した武器売却案には、爆撃や対艦・対空ミサイルを追跡するレーダーシステムなどが含まれている。実現には、米連邦議会の承認が必要だが、米議会は超党派で親台湾派が圧倒多数を占める。

在米中国大使館は、アメリカ政府にこの取引を破棄するよう要請。そうでなければ「対抗措置」を取ると警告した。

中国大使館の劉鵬宇報道官は、この取引は米中関係を「著しく危うくする」と述べた。

また、「中国は事態の進展に照らし、合法的かつ必要な対抗措置を断固として講じる」と述べた。

中国は台湾を自国から分離した省で、いずれは再び中央政府の支配下に置かれるべきだと考えており、必要なら武力での奪還も辞さないとしている。

8月初めにアメリカのナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪問したのをきっかけに、中国は台湾周辺で大規模な軍事演習を行った。それ以来、アメリカと中国、台湾の関係は緊迫している。

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アメリカ政府の武器売却案には、6億5500万ドルのレーダー警報システムのほか、3億5500万ドル相当の対艦ミサイル60基が含まれるという。

また、米国防総省の国防安全保障協力局によると、8560万ドル相当の地対空・空対空ミサイル「サイドワインダー」も売却される。

米国務省の報道官は、この取引は「台湾の安全保障に不可欠」だと説明。「台湾への軍事的・外交的・経済的な圧力をやめ、有用な対話をしてほしい」と中国政府に訴えた。

「これらの売却案は、軍備を刷新し、信用に足りる防衛力を維持しようとする台湾の継続的な取り組みを支援するための、所定の案件だ」

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは2日、米国防総省が8月に、同盟国への武器売却を合理化するための作業部会を設置したと報じた。

米議会の複数議員によると、台湾から何年も前に依頼された武器の売買要請が、実現していないままだという。国防ニュースサイト「ディフェンス・ニュース」によると、台湾へ提供されなかった数種類のミサイルは、代わりにウクライナへ送られたという。

アメリカ政府はさらに、トランプ政権時代に中国に科した多額の関税を維持する方針を発表。これは、中国政府をさらに怒らせる可能性がある。

米通商代表部も、2018-2019年に施行した関税を維持するよう、企業や関連団体などから要請を受けていると明らかにしている。

アメリカではこれまで、インフレ緩和のために関税を廃止する案が検討されていた。

(英語記事 US approves $1.1bn Taiwan arms sale, riling China

提供元:https://www.bbc.com/japanese/62776930

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