2014年は、日本美術院の再興から100年に当たる節目の年。横山大観や下村観山(かんざん)、小林古径(こけい)、前田青邨(せいそん)など、活動をリードした巨匠の作品で、その歩みをたどる記念の展覧会が開かれる。
明治30(1897)年
東京国立博物館所蔵 Image:TNM Image Archives ※後期展示
展示は近代日本画の黎明期を象徴する狩野芳崖(ほうがい)の「不動明王」(前期)からスタート。橋本雅邦(がほう)の「龍虎図屏風」(後期)、横山大観の「無我」(後期)や下村観山の「白狐」(前期)、安田靫彦(ゆきひこ)の「飛鳥の春の額田王(ぬかたのおおきみ)」(前期)、小倉遊亀(ゆき)の「径(こみち)」(前期)や平山郁夫の「祇園精舎」(前期)まで、各年代を象徴する傑作がずらりと並ぶ。重要文化財6点を含む120点で、近代日本画の歴史を振り返る趣向だ。また、テーマ別のコーナーでは、現役の作家による日本美術院賞受賞作も展示され、新旧の名作による競演が楽しめる。
なお、同展は「日本美術の祭典」と題して東京・上野で開催される3つの展覧会のうちのひとつ。1月15日から2月23日の会期で、東京国立博物館では「クリーブランド美術館展」と「人間国宝展」を同時開催。この機会に3会場を巡って珠玉の日本美術作品を見比べるのも一興だ。
日本美術院再興100年 特別展 世紀の日本画
<開催日>前期1月25日~2月25日、後期3月1日~4月1日
<会場>東京都台東区・東京都美術館(山手線上野駅下車)
<問>☎03(5777)8600
http://www.tobikan.jp/exhibition/h25_inten.html
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