パリ・パラリンピックで2日にあったアーチェリー混合コンパウンド団体の決勝で、妊娠7カ月のジョディ・グリナム(31)と、ネイサン・マックィーン(33)のイギリス組が155-151でイラン組を破り、金メダルを獲得した。(※障害のクラス分けについてはこちら)
妊娠中のグリナムは、8月31日の女子コンパウンド個人でも、チームメートのフィービー・パターソン・パインを下して銅メダルを獲得。この日の金で、今大会2個目のメダルを手にした。
2日の決勝では、第1エンドで39-38とリードしたが、第2エンドで77-77と追いつかれた。しかし後半第3エンドで再び115-113とリードすると、最終第4エンドでは満点の40ポイントを出し、優勝を決めた。
「最後の瞬間には跳び上がって泣いて声を張り上げたかった」と、ウェールズ出身のグリナムはBBCウェールズに話した。
「でも妊娠がかなり進んでいるから、現実的には、しゃがんで、一息入れて、ハグなどするのがせいぜいでした」
「感動はまさに波のようで、クリスマスにお気に入りのおもちゃを手に入れた子どものようでした」
女性にメッセージ送りたいと
幼い息子クリスチャンくんがいるグリナムは、パリ大会への出場が決まると、女性に向けて力強いメッセージを送りたいと思った。
「不可能なことなんて何もないことを示そうと考えました」
大会が始まると実際に、グリナムは世界中のメディアに注目されてきた。
しかし、すべてが簡単に進んできたわけではない。先週はパリの病院に入って検査を受け、競技をするのが問題ないと確認されてから退院した。
「ありがたいことに、私には素晴らしいチームパートナーがいて、私がどんな矢を放っても、彼がそばで私を助けてくれます。そして私たちは一緒にやり遂げました」
「私たちは素晴らしいチーム。懸命に努力してやっと手に入れたメダルを持ち帰ります」