2001年9月11日のアメリカ同時多発攻撃から23年を迎えた11日、ニューヨークなど各地で恒例の追悼式典が行われた。
前の晩にペンシルヴェニア州フィラデルフィアで、11月に大統領選に向けた討論会で激しい舌戦を交わしたばかりの民主党候補のカマラ・ハリス副大統領と、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領は、ニューヨークの式典に参列。ジョー・バイデン大統領ら居並ぶ政界重鎮を前に、握手を交わした。
トランプ候補は、共和党副大統領候補のJ・D・ヴァンス上院議員と並んで参列した。後ろにはトランプ候補の息子たちが並んだ。
民主党の副大統領候補、ミネソタ州のティム・ウォルズ知事はこの日、同州セントポールでの追悼式典に参加した。
ハリス候補はバイデン大統領と共に、ペンシルヴェニア州シャンクスルヴィルや国防総省での追悼式に参加。トランプ候補もシャンクスヴィルを訪れたほか、23年前に被害現場に急行して犠牲となった多くの消防士が所属していたニューヨーク市内の消防署を、ヴァンス候補と共に訪れた。
2001年9月11日の同時多発攻撃では、イスラム武装勢力アルカイダの実行犯グループがアメリカの旅客機4機をハイジャックした。うち2機がニューヨークの世界貿易センタービルに、1機がワシントン郊外にある米国防総省の西壁に突入した。
残る1機はワシントンの連邦議会議事堂かホワイトハウスに向かっていたとみられるが、乗客たちがハイジャック犯に抵抗し、ペンシルヴェニア州シャンクスヴィルで墜落した。
ハイジャック犯とされる19人を除き、この攻撃で3000人近くが亡くなった。アメリカ領土での攻撃としては、1941年の旧日本軍による真珠湾攻撃以来の死者数だった。
また、この攻撃が、アメリカの「対テロ戦争」と、アフガニスタンとイラクへの侵攻の引き金となった。