2024年10月11日(金)

BBC News

2024年9月18日

ショーン・コクラン王室担当編集委員

イギリス王室のキャサリン皇太子妃は17日、がんの化学療法を終えて初めて公務の打ち合わせを行った。皇太子妃は今年3月にがんの治療を受けていることを公表し、公務を休んでいた。

復帰に向けた小さな一歩として、キャサリン皇太子妃はこの日ウィンザー城で、幼少期の子供たちに関するプロジェクトの会議を行った。

皇太子妃は9日、動画でメッセージを発表し、化学療法が終了して安堵(あんど)していると語っていた。

また、今年はこれまで「信じられないほど厳しい」ものだったと振り返り、「希望と人生への感謝の気持ちを新たにした」と話した。

皇太子妃の公務復帰は慎重に行われている。年内は11月の戦没者追悼式典や毎年恒例のクリスマス・キャロル・コンサートなど、いくつか公共の場での公務も行う予定という。

体調についても細心の注意が払われており、キャサリン皇太子妃は動画の中で、「治癒と完全な回復への道のりは長いく、今後も一日一日を大切に過ごさなくてはならない」と語っていた。

しかし、ウィンザーでの会合に皇太子妃が戻ってきたことは、公式の王室行事日報にも記録されており、進展が続いていることを示唆している。

打ち合せの詳細は不明だが、キャサリン妃は主要プロジェクトの一つとして、幼児期の重要性に対する認識を高める「シェイピング・アス」キャンペーンを行っている。皇太子妃はこれを自分の「ライフワーク」だと表現している。

公務から離れていた1年

キャサリン妃は今年1月、ロンドン中心部の私立病院に入院し、腹部の手術を受けた。手術の内容は明らかにされておらず、がん関連ではないとの説明があった。

その後3月に、がんの診断を受けて治療の初期段階にあると発表された。

6月の国王の公式誕生日を祝うパレード「トゥルーピング・ザ・カラー」や、7月のテニスのウィンブルドン選手権など、いくつかの行事には参加したものの、1年のほとんどを公務から離れて過ごしてきた。

先週公開された動画の中でキャサリン皇太子妃は、がん治療を受けた数カ月間について、「暗闇の中から光が生まれることもある」と説明した。

また、自身の経験を「荒波」にたとえ、「(がんの旅は)複雑で恐ろしく、予測不可能なものだ」と語っていた。

一方で、「謙虚になることで、これまで考えたこともないかたちで自分の弱さに直面することになり、それによって、あらゆるものを新しい視点で見るようになる」とも話していた。

(英語記事 Kate at first work meeting since cancer treatment

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cx2kne4727no


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