こんにちは。「みんなの経済新聞ネットワーク」(略して『みん経』)です。日本で最も有名な犬である「ハチ公」。亡くなった飼い主が帰ってくるのを9年間もの間待ち続けた忠犬として知られています。過去には何度か映画も制作され、日本だけでなく海外でリメイクされるなど、その感動的な話は多くの人の涙を誘いました。これまでみん経で取り上げられたハチ公のニュースを紹介します。
初代ハチ公像のひな形発見!
関係者が「テラコッタと勘違い」
現在渋谷駅に設置されているハチ公像は、実は2代目。初代は太平洋戦争中に回収されてしまい、今では目にすることができない……と思われていましたが、今年4月にこんなニュースが飛び込んできました。
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渋谷駅前「忠犬ハチ公像」設置から80年-初代ひな形の存在判明 (シブヤ経済新聞/2014/4/22)
渋谷駅前に設置されている「忠犬ハチ公像」が設置されてから4月21日で80年目を迎えた。「白根記念渋谷区郷土博物館・文学館」(渋谷区東4、TEL 03-3486-2791)は今月、初代ハチ公像の石こう製のひな形の存在を明らかにした。
渋谷の待ち合わせスポットとして知られ、観光名所にもなっている「忠犬ハチ公像」(以下ハチ公像)。モデルとなったのは現在の東急本店(道玄坂2)裏手付近に住んでいた東京帝国大学(現・東京大学)上野英三郎博士に飼われていた秋田犬の「ハチ」。
渋谷駅(現・JR渋谷駅)に送り迎えをしていたハチは、1925(大正14)年に上野博士が亡くなった後も駅前で博士の帰りを待った。その様子を模して彫刻家の安藤照が制作した同像は1934(昭和9)年に設置。ハチは除幕式に出席するも、翌1935(昭和10)年に死んだ。太平洋戦争中の1944(昭和19)年、金属類回収令により同像は撤去されるが、1948(昭和23)年に安藤の長男・士(たけし)さんが2代目となる現在の像を制作した。
同館では、昨年1年間で集まった資料を展示する「新収蔵資料展」開催のタイミングで、初代ハチ公像の石こう製のひな形の存在が判明したことを明らかにした。