2025年12月25日(木)

BBC News

2025年12月25日

今年のクリスマスで、世界で最も人気のある子ども向けキャラクターの一つが、登場100周年を迎えた。「くまのプーさん」だ。その名声はイギリスの森に多くの訪問者と収入をもたらしている。(文中一部敬称略)

「くまのプーさん」は、1925年12月24日付の英紙ロンドン・イヴニング・ニュースの短編小説「The Wrong Sort of Bees」で初めて登場した。

すぐに世界中で愛されるようになり、物語に出てくる「ティガー」、「クリストファー・ロビン」、「プー棒投げ」、架空の「100エーカーの森」などとともに有名になった。「100エーカーの森」は、現実には作者A・A・ミルンの別荘があったイースト・サセックスのアッシュダウンの森だ。

「くまのプーさん」の絶大な名声は、今日に至るまで、この森がある地域にかなりの収入をもたらしてきた。100周年を祝う現地のイベントには、自治体が45万ポンド(約9500万円)を拠出している。

「くまのプーさん」が最初に出版されたのは1926年だった。ミルンの息子クリストファー・ロビンと、そのおもちゃのクマの空想上の冒険を描いた作品だった。1928年には続編の「プー横丁にたった家」が刊行された。

「くまのプーさん」が登場する詩集も2冊出された。

ミルンと息子のクリストファー・ロビンが「プー棒投げ」をあみ出した橋は、1990年代後半に老朽化したため解体された。その後、レプリカが作られ、現在もアッシュダウンの森にかかっている。オリジナルの橋は2021年、オークションで13万1000ポンド(約2700万円)で落札された。

ハチミツが大好きなクマは、1961年にディズニーが物語の権利を取得したことで、新たな名声を得た。

ハートフィールドの「プー棒投げ橋」の近くには、1978年から、土産店と喫茶店を兼ねる「プー・コーナー」(プー横丁)がある。オーナーのニール・リードさんは、「イギリスの田園地帯にひっそりとたたずむ私たちの小さな村に、『くまのプーさん』を祝うために世界中から人々が訪れている。本当に素晴らしい」と話した。

「くまのプーさん」の生誕100周年を記念してアッシュダウンの森で行われる記念行事では、ビジターセンターを飛び出す絵本に変身させるインスタレーションが予定された。

また、森の中に新たな散策路を作る計画もある。

(英語記事 Winnie-the-Pooh brings 100 years of fame to forest

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cre3rgj0zneo


新着記事

»もっと見る