入社1年目──“若手に任せる文化”が判断力を育てた
私自身も、越境と権限移譲の力を実感した経験がある。
社会人になった年、入社1年目で海運企業の財務担当役員に提案し、荷主の工場実査からデータ分析まで任された。 最初ついてきた上司は相談にこそ乗ってくれたが若手に本物の仕事を任せる文化があったからこそ、現場で判断力が鍛えられた。 この経験は、後のキャリアの基盤になった。
越境 × 権限移譲が生む“判断力”こそ、AI時代の競争力
これらの事例に共通するのは、越境する人に権限を渡した瞬間に、組織が変わったという点だ。
- 転職者の視点が新しい事業を生んだ(ソニー)
- 外部の医師の提案が医療プラットフォームを拡大した(エムスリー)
- 文系→AI研究室の越境が社会課題解決の基盤をつくった(READY FOR)
- 異分野融合が新しいロボット文化を生んだ(ロボットクリエイター)
- 若手に本物の仕事を任せた経験が判断力を育てた(長銀)
AIが進化するほど、異分野をつなぎ、新しい価値を構想する力が重要になる。
これは、AIでは代替できない。
越境する人が、日本の未来をつくる
AI時代の競争力は、テクノロジーそのものではなく、テクノロジーをどう使うかを決める“判断力”で決まる。
そして、その判断力は、若手や越境者に権限を渡したときに育つ。
日本企業が再び強くなるためには、自分の会社をよくわかってくれる「無難な人」を選ぶ採用ではなく、「越境する人」を活かす文化が必要だ。
越境する人が企業の未来もつくる。 それが、AI時代の日本に必要な視点である。
