「なら、決まりでしょ」
やはり現場の声を聞きたいと思い、先にインド駐在している後輩に、それとなくインドライフを聞いてみることにしました。
すると、「インド駐在に抜擢された時点で、ある程度のスクリーニングは終わってますので、みんな助け合いながらも自立していて、インド生活楽しんでますよー。最近はお子さん連れも多くて、インドで出産する駐在員奥さまもいますよー。」と頼もしい返事とともにインドライフ充実ぶりが伺えるFacebookのアカウントも返ってきました。
妻には後輩駐在員の生活ぶりを伝えた上で、2、3日後に、一緒に来てくれるか返事をもらおうとしました。
すると、その場で、妻に「行きたいんでしょ?」と聞かれました。
自分は「チャンスだと思うから行きたい、でも家族で一緒にいたいから、無理なら今回は蹴ろうと思う」と正直に答えました。。すると、「なら、決まりでしょ」と妻は言ってくれました。たまたま同窓生もインド駐在員妻をやっていて、楽しそうな様子を見聞きしてるのも大きかったと思います。
こうして、妻は5年務めた会社を辞めて、娘とインドに来てくれることになりました。ここも前回書いたように夫婦でどのようにキャリアと家庭のポジションを取るかは、それぞれの考えがあるところだと思います。これまで私が前線でフォワード、妻が守備的ミッドフィールダーでやってきましたが、これで完全に私のワントップ体制になりました。この話が出るちょっと前に、妻の勤務先社長から家族は一緒にいるべきだよ、と言われたそうで、偶然のタイミングにびっくりしたそうだす。こうして、一家のインドライフの決心が固まりました。
取り締まられ役、インドでイクメンになれるか?
本業の仕事は、11年いた経理部を卒業し、経営企画業務に従事することになりました。日本にいた時には考えられないポスト(取締役)を拝命し、国内外からやってくる大量の案件を処理、判断しては、上下左右から色々言われて、その対応に追われるという、取り締まられ役状態になっています。この状態をインド駐在員の間では、OKY(お前が、来て、やってみろ)と呼ぶそうです。ただ、成長市場にある会社だけに、やり甲斐だけは一足も二足も先に感じているので、終夜営業でなんとか凌いできました。
そして、気付くと、北インドにもモンスーン(雨季)が訪れ、単身赴任期間の3カ月が終わろうとしています。来週には妻と子を日本に迎えに行き、インドでの家族帯同での生活がスタートしようとしています。はたしてインドでイクメンは出来るのでしょうか?
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