未婚大国ニッポン~“絆”のゆくえ 「まだシングル、ずっとシングル」

2015年7月17日

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受け入れてもらいたい

 しかし実際問題として、地方に嫁ぐとしたらどんな課題が生まれるのだろうか?

 イベントでは「地方に嫁ぐとしたら、どういう心配事があるか」をテーブルごとに話し合うことになった。

 「知らない土地に行くのはいいとしても、うまくやっていけるかですよね」

 私の横にいたツヴァイ経由の参加者が不安そうな表情で言った。彼女はツヴァイに入会したてで、何もわからないまま、ここに来たという。

 地方に移住するのは今まで考えたこともなかったが、「東京でこれまでと同じように生活をしていても、出会いなんてない」という。

 「うまくやっていけるかどうかは、受け入れてもらえるかどうかだと思います」と言ったのは、視察に出かけた女性。 

 「でも、受け入れてもらえてるって、どこでわかるんですか?」と聞くと、

 「ウェルカムな態度が見て取れるかどうかかな」

 「やっぱり人間関係じゃない?」「そうそう、旦那さんだけがよくても、それだけで暮らせるわけじゃないしね」と、みなが口々に答えた。

 

未知だからこそ感じる可能性

 「じゃあ、仕事は?」とあえて聞いたのは、視察に出かけた彼女が先ほど「仕事があればいい」と言ったからだ。 

 「そうですねー。もちろん、きっかけが何もなかったら、まずは仕事ってことになりますが、旦那さんが稼いでくれるなら、仕事はなくても構わないかな」

 すると、そこにいた全員が「そうそう」と深くうなづいた。

 5人のうちの2人は首都圏出身で、3人は地方出身者。地方出身の一人は、「地元に帰るのもありだ」と言ったけれども、ほかの2人は、「絶対に嫌だ」と言った。

 「地元のことは知り尽くしているし、結婚した友達ばかりだから、自分だけ遅れているみたいで嫌だ」と、2人は口を揃えた。

 未知だから抱く不安がある一方で、未知だから描ける希望もある。

 その2つの大きさを、女性たちは秤にかけているのだ。

 

早速「ツアーに参加する人」が

 イベントは終盤に差し掛かり、主催者からは、今月末に行う「モニターツアー」の発表がなされた。

 「今、申し込んでいただいた方は、一般募集を出す前に決定します」

 司会者が言うと、会場にいた5人が参加したいと手をあげた。

 行き先は秋田で、募集は6人。1泊2日の旅程には、地域を紹介するご案内タイムと、地元男性と触れ合う時間の2つの予定が組み込まれている。なぜなら、ツアーはそこで「結婚して」「定住する」可能性を見るために行くものだから。

 参加費は、交通費宿代ほかすべて込みで1万9000円あまり。自治体からの補助金が出ているのだ。

 私の机の面々は、「日程が合わない」と残念がる人と「秋田は遠すぎる」という人と……。

 つまり「そう遠くない場所」で、日程があえば、結婚や定住を視野に入れたツアーに参加する人がもっといるということだ。

 

 

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