未婚女性の気持ちを探るため、今月初めに行われた『ミライカレッジ キックオフ』イベントに参加した。
ミライカレッジとは、結婚相談所大手のツヴァイと電通と地方移住を応援する雑誌『TURNS(ターンズ)』が共同で取り組むプロジェクトで、地方の活性化と婚活支援を組み合わせて、全国を元気にしてゆこうというものだ。
平日の夜の7時から行われたイベントには、30人の独身女性が集まっていた。
「AKITA婚」では3組が結婚!
イベントでは続いて、『ミライカレッジ』プロジェクトがこのあと予定するツアーの行き先や、それぞれの土地の特徴などが、映像を交えながら紹介された。
これらのツアーは、ツヴァイが過去に行ったイベントを踏襲したものである。ツヴァイでは、2008年から首都圏の女性と地方に住む男性を結び付けるイベントを行っているのだが、現在のスタイルにしたのは、去年2014年からである。
「2年前の2013年に、震災の復興支援をする意味もあって、石巻で婚活ツアーを開催したんです。そのときに、参加女性たちが、『結婚後は、どういう暮らしを送れるの?』『漁師に嫁いだら手伝わなきゃいけないの?』と結婚後の暮らしについて不安を抱えていることに気がついたんです。
ツアーでは、結局、10人の参加女性たちのうち、8人がカップルになったのですが、結婚に至った人はゼロ。これではいけないと考え直して、翌2014年からツアーのスタイルを変えることにしたんです」(ツヴァイ・ライフデザイン事業部 高田康太さん)
単に、男女に交流してもらうだけのイベントでは不十分だ。
女性には、その町でどんな暮らしをしていくかをイメージして考えてもらう。男性にも、自分の町のことを知ってもらう。そして、男女一緒にワークショップをしてもらいながら、交流を深めていってもらう。
『ライフデザイン』の要素を組み込むことで、結婚に至るカップルが現れた。
「従来型の婚活は、いかに条件に合う相手を見つけるかということに傾き過ぎている気がするんです。でも、婚活ではむしろ、『ライフデザイン』、つまり『自分らしい人生とはなにか?』『自分らしい結婚とはなにか?』を考えることが重要だと思います」(同)
そのためには、移住先の行政の姿勢も大切だと考えて、市町村にも働きかけた。
そして去年11月に行った『AKITA婚』では、地元のNPOを主催に、秋田の2市と協力参加。1泊2日で行ったツアーに40人の独身女性を動員して、21組のカップルを誕生させた。
開催から半年あまりが経過する現在までに、3組が結婚に至り、さらに複数のカップルが結婚を視野に入れて、交際を継続中である。