未婚大国ニッポン~“絆”のゆくえ 「まだシングル、ずっとシングル」

2015年8月24日

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”お見合いルック”に身を包む女性たち

 会当日。

 約束の喫茶室の前に到着すると、前室のような空間のソファに、ひときわきらびやかな女性たちがいた。近づくと、やはり目当ての集団である。

喫茶室前の集合場所

 山本さんを中心に、にこやかに微笑んでいる女性たちが10数人。

 ほとんどの人が、ワンピースに明るい色のカーディガンを合わせ、長めに伸ばした髪の全部か半分をシュシュなどで結わえていた。

 見るからに、好感を持ちたくなる「素敵なお嬢さん」たちだった。

 年齢は、35歳以下の募集だったのだが、「少し前に誕生日を迎えた人がいるので」、20代から36歳まで。たいていが山本さんの相談所か、ほかの相談所に所属する「お見合い中」の人だという。

 「こちらの○○ちゃんと▽▽ちゃんがうちの会員さんで、向こうの▽▽ちゃんたちが、ほかの相談所の会員さんです」

 私に紹介してくれたのだが、初対面の人たちも、間違いなく下の名前で呼び、しかも「ちゃん」づけ。親しみを感じさせる接し方に、彼女の相談所が人気である理由を垣間見た気がした。

 ほかに参加者は、最近婚活を始めたばかりで、ブログからたどり着いた女性が数人。

 「今日はみんなの悩みを聞きますから、自己紹介をしつつ、ざっくばらんに悩みを言ってくださいね」

 時間通りに席を移動して喫茶室に座ると、山本さんの案内で、それぞれが自分の婚活歴と今の悩みを口にしていった。

 

現代の”お見合いシステム”とは?

 私はここで初めて知ったのだけど、現代のお見合いというのは、以前のものとはかなり違うらしい。

 たとえば一昔前だったら、結婚相談所を開く「A」という会社があるとしたら、「そこに所属する会員同士を紹介する」のがお見合いのイメージだったように思う。または、Aが知っているBに問合せて、男女を紹介しあうとか……。

 そうでなければ、顔の広いマダムなどが、“知己”の中から独身男女を見繕ったり、縁を手繰り寄せたりしながら、紹介しあうこともあっただろう。いずれにしても「まずは顔見知りを起点として」人間関係を広げていくのがお見合いのイメージだと思う。

 しかし現代のお見合いは、個人でおこなっている相談所でも、たいていがネットなどを通じてほかの相談所とつながっていて、全国にいる何万人もの会員の中からお相手を探すことができるのだ。

 そうなると、ネットを使ってお相手探しをする『お見合い情報サービス』と、どう違うのかということになるが、お見合いには独自のルールがある。

 まず大きいのが、本人確認のシステムがしっかりしていることだろう。住民票や学歴証明書はもちろん、独身証明書や年収までも書面で確認するところがほとんどだ。一方、結婚情報サービスでは、確認するものの数は少なく、一部以外の確認は任意とするところが多い。

 また、本人以外の家族の属性(両親や兄弟の住まいや職業や学歴)にも言及したり、紹介文を自分で書く以外に、相談員さんが口添えのようなものを書くのも初めて知った。

 つまり、なによりも大きいのが、相談員さんの存在で、山本さんのようにていねいに“悩み”を聞いてくれたり、相談の場を設けてくれたりする細やかさのあるところは人気が高いし、実際の成婚率も高くなる。

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