財産は、「安曇野」
安曇野工場
「VAIOの財産は、間違いなく安曇野です。この工場のレベルは高く、これがあったから独立できたと言ってもイイ。ラインは自社製品、請負仕事も含めて、フル操業してしています。しかし会社的には、まだ不安定であり、皆が安心して勤められ、力を発揮できるようにするのが、私の勤めです。『自活』はVAIOの急務です。営業部隊はそのためにも必要ですし、ここ1年で集中的に対応、以降うまく動くようにします」
話をしていると、大田氏に対し「実に堅実だなぁ」というイメージを持ちます。人生経験を踏まえて、父親が子供を諭しているような感じを受けました。
この場合は、VAIOが子供と言うことです。VAIOは「商品力で勝負」と言うPCです。しかし、ユーザーは移り気、常に支持されるとは限りません。その時重要なのが営業力。営業は売りにくいモノを、きちんと売って光り輝くのです。
安曇野工場の写真
営業に媚びるような商品もあります。いろいろな新機能が付いており、店頭を華やかにできる商品です。でも、日本のユーザーの目は肥えています。品質が悪いと、店頭から出て行きません。やはり商品は、ユーザーにアピールし、それで買ってもらえる仕様にすること。営業は、店に商品の魅力を伝え、店と一緒に店頭作りをすることが重要です。
そのためには、できる限り風通しのよい組織が必要です。が、それを作り上げても、生活への不安が募れば、その組織も上手く廻りません。その様なことがないように、ここ1年は経営の安定と組織作りに力を入れるというわけです。