東電VS 東電EP
以上のことを踏まえ、東電EPの料金プランをみてみましょう。
東電EPの中では、〜8000円程度(300kWh未満)を「従量電灯B」「C」に、それ以上を「スタンダードS」「L」「X」で対応しようとしています。「スマートライフ」もここに掛かっていますが、これはIHクッキングヒーターを導入したオール電化住宅が前提ですので、ちょっと話が違ってきます。
「従量電灯B」「C」、「スタンダードS」「L」「X」の違いですが、実は「B」「C」、そして「S」「L」「X」で電気料金は変わりません。基本料金の扱いが変わります。基本料金は、一度に使える電気量の取り決めです。
漏電を抑える役割をします。具体的には、どのくらいでブレーカーが落ちるかです。少ない量ならアンペア数、それなりの量ならkVA(キロボルトアンペア、10Aが1kVA相当)数で決められます。
「従量電灯B」、「スタンダードS」はアンペア数で、10〜60A、それ以上を受け持つ「従量電灯C」、「スタンダードL」kVA数が受け持ちます。「スタンダードX」は「スマート契約」と呼ばれる契約を基本料金に適用します。
当月と過去11カ月の30分ごとの使用電力量の最大値にもとづき、各月の契約電力を決定する契約です。単位はkWh。電気の使い方を工夫することにより、契約電力を抑えることができるのですが、今、進められているスマートメーターの取り付け(無料)が必要となります。
では、「従量電灯B」「スタンダードS」を比較してみましょう。基本料金は変わりません。電力料金は、300kWhが2つだったものを、1つにまとめてあります。しかも、300kWh以上の場合は、約0.1円高くなっています。契約アンペア数:60A、使用電力量:450kWhで、「基本料金」+「電力量料金」を算出してみます。
「従量電灯B」で1万3169.7円、「スタンダードS」で1万3207.8円。38.1円ほど高くなっていることがわかります。「スタンダードL」「X」も、電力量料金は「スタンダードS」と変わりません。東電EPの場合、新しい契約は、少しばかり損をする人が多いと思います。