先の調査の自由記述での「学校支援地域本部」を設置している学校ではこんな温かな発言があります。
「『先生は学校のことと家族のことを考えてください。避難所は私たちにまかせて』と学校支援ボランティアからの声には胸がつまりました」
「会議だけで顔を合わせる人よりも、定期的に子どもたちや先生たちと一緒に汗をかいている人はごく自然に避難所を支援する側に立っていました」とね。
避難所生活が長期におよぶとお風呂に入りたい。秋津小学校の校庭に掘った手掘り井戸の水を沸かして子どもたちが露天風呂体験。毎年の防災被災訓練を兼ねた一泊キャンプで
先生だって人の子。避難住民のしんどさがわかるだけに、ボランティアなどの温かい心遣いはうれしいんですよね。
夜も学校に泊まり込み、子どもたちはもちろん多くの住民のお世話をしていたのです。
いっぽう、「学校支援地域本部」未設置の学校ではまったく逆でした。
「物資を配布するにも、避難者の顔もわからず混乱しました。権利を振りかざして物資を奪っていく人たちや、どさくさに紛れて決められた数量を守らない人がいても見過ごすしかありませんでした」との記述があります。
このような避難所運営の格差は、「日頃の学校と地域住民のかかわりの質の格差でもありました」とも記しています。
このことも、普段からの学校と住民との協働が、いかに大切かが如実に示されたと思います。
学校再開に向けて
先生らは、以下の法律で災害時も勤務が可能になっています。
「義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例」の第6条には「教育職員を正規の勤務時間を超えて勤務させる場合は、政令で定める基準に従い条例で定める場合に限るものとする」との規定があり、同条の運用では「災害時」も規定されているからです。