台湾、韓国にも20店舗以上出店、女性客を狙った内装づくりにこだわり、アジア市場にはフランチャイズ(FC)方式で積極的に出店する方針だ。さらに、東南アジアにはタイなど40店を出している。
欧州への進出は「昨年5月にミラノ国際博覧会に出店して手応えがあったので、まず英国に出たい。それからインドに詳しいパートナーを探してインドを目指す。カレーの本場のインドで成功するのはハードルが高いと思うが、インド料理店で出しているカレーは具材を変えれば、ココイチのカレーで十分できる」と自信を見せる。
インド攻略で世界一へ
インドのカレー市場で、インドカレーと違う日本式カレーがあっても新しいスタイルとして売れるのではないかというのが浜島社長の見立てだ。あえて本場で日本式カレーをぶつけてみようという大胆な作戦だ。
「ココイチ」は13年1月に世界で最多のカレー店ブランドとして、さらに同年3月には1週間で151万食のカレーを提供したとしてそれぞれギネスブックの世界一認定を受けたが、浜島社長は満足していない。「インドを攻略しないと真の世界一とは言えない。ロンドンへの出店はリサーチを始めている」と新たな世界一に向け強気だ。
インドで食べられていたカレーが、英国に伝わり、それが日本に入ってきて今の形になったという意味で、インドを「カレーの本場」とみている。また、インドの十数億人の人口や毎食でもカレーを食べているという現状から、インドは世界最大のカレー市場と言えるので、インド攻略がすなわち真の世界一につながると考えている。
海外店のコメの原料はすべてジャポニカ米で貫いており、現地生産のものや輸入したジャポニカ米を使っている。東南アジアやインドのカレーはパサパサした感じが特徴の長粒のインディカ米が使われているが、あくまでジャポニカ米の日本式カレーで「本場」を攻める方針で、このコンセプトは妥協しない。