しゃべれない外国人を雇う
店内では外国人店員をよく見かける。外国人パート・アルバイトの直営店における比率は3.7%(4月末現在)で、そのうち約4割がベトナム人だ。「コンビニなどでは日本語を話せる外国人の取り合いになっているが、意欲をもっている学生を支援するためにも日本語を話せない外国人を雇っている。ほとんどが留学生で、大学へ入学する前の段階の語学学習をしている人を採用している。せいぜい7つくらいの言葉を話せば店のアルバイトはできるので、1カ月もすれば覚えてくれる」と話す。
日本語のできる外国人はブローカーなどが仲介して日本企業で働くケースが多い。「ココイチ」の場合は、学校からも紹介してくれるそうで、あえてしゃべれない学生をとっている。その代わり、雇った外国人はキッチリ指導・教育しているという。
200万円の貯金が独立条件
同社には独特のオーナー制度があり、入社時に独立を希望して入ってくる。平均して5~6年で店を持てるオーナーの資格を取得する。その際に一つ条件がある。入社してから毎月貯金をして200万円貯めるのが最低の条件だという。オーナーとなることが認められれば、会社が開業資金の融資の債務保証をしてくれる。店を持つとなると、数百万から数千万円の資金が必要になるため、多くの資金を銀行から借りることになり、その保証をしてもらうことになる。
これまでに約730人がオーナーの資格を取得、現在515人がオーナーとして働いているという。これまでにきちんと返済ができなかった事例が5件あるという。「店の運営と経営とは違う。結果的に経営する資質があるかどうかを見抜けなかったということだ」と話す。現在、直営店は209、FC店が1072(同月末現在)で、FC店への切り替えも推進している。
店長に対して「ココイチマインド」を座学で教え込むようなことはしないという。朝礼、社長の訓示といったものは一切ない。すべては現場で学んでいくしかないというのが浜島社長の持論だ。
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