―― そのような偶然性によって成り立つ遊びであれば、幼児期の子どもでも大人と対等に楽しく遊べますね。最近は子ども同士で遊んでいても、一人ひとりゲーム機器を持参して、みんなで一緒にいるにも関わらず、それぞれがピコピコと操作しているだけという光景も珍しくないようです。
天野園長: 昔の遊びは、今のゲームと違い、時間をゆっくりとった形でできるものだと思います。カードを選ぶ相手を待つということは、年賀状同様、「体温」のあるやりとりです。そのような、人と人との「泥臭い」とも言えるコミュニケーションが、人間が育つ時には大切なのではないでしょうか。年末年始は、家族みんなで「豊かな」時間を作ることを大事にしてください。
―― 貴重なお話をありがとうございました。
天野園長: ありがとうございました。
※次回の更新は、12月31日(木)を予定しております。
(通常の密着レポートになります)
風の谷幼稚園
園長・天野優子氏が、理想の幼児教育を実現するためにゼロから建設に乗り出す。様々な困難を乗り越え、1998年に神奈川県川崎市麻生区に開園。「人間が人間らしく、誇りを持って生きていく」ための教育を実践している。
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