2024年11月22日(金)

大澤亮のキャリアアップ術 ~ 40歳で後悔しないためのキャリア選び~

2016年7月15日

 先日相談にいらしたAさん 41歳 はその1人です。「学生時代は、英語は不得意ではなかった。社会人になって、30代になって心機一転、英語を勉強し、41歳になってTOEIC 850点まで取得しました。しかし、現在になっても会社で英語を使う環境にはなく、かといって、英語を使う職を求めて転職することも難しく、これまで投資した時間を考えると他のスキルを磨くことに時間を使っても良かったのかな、と少し後悔しています」こんなコメントを頂きました。

 この方の場合は、もちろんスキルアップを目指すことは良いことですが、せっかく目指すのであれば、余程の覚悟と意思がないのであれば、英語という選択肢はまず外しておくべきだったでしょう。

スキル・資格獲得のポイント

 スキル・資格獲得において考えるべきポイントは、以下の4点です。

 ・勉強して本当に、他の人と比較して圧倒的に得意になれますか? (競争の視点)

 ・そのスキルは本当に企業から求められますか? (ニーズの視点)

 ・どのくらいのリソース(時間とお金)の投入が必要ですか? 他の選択肢を捨てて集中する意味はありますか? (効率という視点、選択と集中という視点)

 ・資格を取得して、それが本当にスキルに直結しますか? (本質重視の視点)

 まず、最初の競争の視点です。英語が圧倒的に得意な人というのは当然、帰国子女です。どれだけ日本人が英語を勉強しても幼少のころに長く海外に住んで自由に英語を操れる人には英語だけでは勝てません。そして、その帰国子女の若手が増え、30代、40代のMBA留学経験者も五万といる中で、40代が「英語が同世代の中では得意な方」というレベルに達したところで、その得意のレベルはたかが知れている、というところではないでしょうか。


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