したたか者の流儀

2017年6月4日

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 その一方で核開発とミサイル実験という、ぎりぎりを扱う穏健派大統領とはいえ、選挙で選ばれれば民衆の喜ぶパンとサーカスを念頭に政治をする。一応、強い言葉は使うことが多い。

 もう一方のトランプ大統領はサウジアラビアに対する12兆円もの兵器売却でイランを牽制することを忘れてはいない。

 古典的政治手法として、人気がなくなると国民が溜飲を下げやすい国の批判を開始することがある。トランプ大統領も人気回復策としてイラン批判を始めると、イランの国際社会復帰の芽が摘まれてしまう。

世界経済にとって新しいフロント

 6年のペルシャ湾岸生活で感じたイラン感は、そんなに悪いものではない。高い知性の上に宗教が乗っている気がした。うまく折り合いがつけば、閉塞感の強い世界経済に新しいフロントができることになる。ハンドルすること困難な一方の盟主トランプ大統領と、予見がさらに難しい宗教絡みの折り合いをうまくつけて国際社会に復帰してほしいものだ。その実力も、人材も、資源も全て備えているのがイランという国だ。

 さらに一つ。アラブ文字を使うが、民族として自分らはアラブ人ではなくヨーロッパ人と同じアーリア人だという誇りを持っている。因みにイランという言葉は、アーリアからきているそうだ。

 米国がなんと言おうが日本は聖徳太子の時代からイランとは格別に親しい。イランの復帰があれば日本にとっても新しいフロントができるのだが。

  
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