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政治・経済

2017年11月29日

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 メガバンクの「手ぶら」化の実現はハードルがあるが、大手スーパーのイオン傘下のイオン銀行がリキッドの「手ぶら」認証技術で、昨年3月から8月まで実証実験をした。実験参加者に尋ねると、前向きな回答が多かったようで、近い将来、全国にあるイオン店舗内にあるATMは順次、指紋認証を使って「手ぶら」化される。

 地方店に多い高齢者の場合、パスワードが覚えられないためキャッシュカードの裏に書いているケースなどもあり、防犯上問題があった。キャッシュカードがいらなくなれば、こうした心配もなくなる。イオン銀行がいくつもある生体認証の中から指紋を選んだのは、指紋は大規模高速認証が可能だったことと、コストも考慮した上での決断だった。

 リキッド・ジャパンの保科秀之社長は「いまは日本で数万人のユーザーしかいないが、20年には1000万人を目指したい。ユーザーが増えると、使う指は3本になるかもしれないが、『手ぶら』を変えることはない。偽造を防ぐため精度の高いリーダーを使うようにしている」とこのサービスを貫く考えだ。

 世界を見ると、セキュリティと利便性を両立できる「手ぶら」認証を実用化した企業はないという。広がる生体認証のマーケットで日本勢が強みを発揮するには「手ぶら」技術に磨きをかけることだ。

【訂正】

12月号31ページ4段2行目、「同じく地銀の山口フィナンシャルグループでは、4月から日立の指紋静脈認証を使うことで「手ぶら」化を実現している。」

「指紋静脈認証」とあるのは、「指静脈認証」の間違いです。本サイトの転載記事にて、訂正いたします。

  
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◆Wedge2017年12月号より

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