2022年8月9日(火)

Wedge REPORT

2018年4月7日

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世界中で開発競争

 音声同時通訳の研究は世界中で優秀な研究者が集まって行われている。メーカーでは米国のグーグル、マイクロソフト、中国のテンセントなどで、大学では米国のカーネギーメロン大学(CMU)、中国の清華大学などが進んでいる。隅田氏は「特定のライバルがいるというよりも、皆で競争している」と指摘した。

 その中で「ボイストラ」の特徴について「日本で使うことを意識しているので、日本語と外国語に関しては、ほかのものよりも性能的に優れている。また、ていねいな言葉遣いも入っているので、おもてなしに適している。旅行と特許に関しては、他の機関のものよりも非常に高精度で、これをほかの分野にも広げる努力をしている」と述べた。

「グーグルには売らない」

 世界最大の情報検索会社であるグーグルも音声翻訳を開発に力を入れている。NICTが開発した音声通訳ソフトを海外のプレーヤーに販売することについては「開発した技術を使いたいという海外の会社があれば、どんどん売っていきたい。現に製薬会社などから話が来ている。しかし、グーグルに売るかと言うと、かつて日本にあった高性能の検索システムがグーグル検索によりなくなってしまったように、飲み込まれてしまうと困る。情報を全面的に外国に譲り渡すのは危険だ。情報を盗み取られる恐れもある」と述べ、グーグルには売りたくない考えを示した。

  
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