1000人中、数人の証券口座保有
現在大学でいくつも講義をしているが、総数1000人程度の学生数に証券会社に口座がある聞いたところ、ほんの数名のみであった。
別の機会に、学生に証券口座を作らない理由を聞くと、何百万円も損するといけないいう答えがあった。また、数万円しか金を持っていないのでまったく無理だという学生もいた。株式は数万円でも買うことができるし、最悪の場合でもゼロ以下にはならないということを話すとやや納得となるが、行動にはつながらない。
おそらく、日本人の多くはこの程度の認識であると思っていたところに、証券業協会の調査数字が手に入ったので確認した。最近の調査なので現状を反映していると思う。
有価証券への投資を行わない理由は、
- 40% ギャンブルのようなものだから
- 35% まとまった資金がないから
- 33% 怖いから
- 30% 知識がないから
- 16% 金がないので相手にされないと思うから
- 15% 収入が高い人がやるものだから
- 7% 証券会社は敷居が高いから
- 7% はじめるとしつこく勧誘されそうだから
欧米では、投資教育を通じて有価証券投資を促進するなかで、我が日本は相変わらず定期預金が中心の資産運用であれば、極めて残念なことであろう。
では、どうしたらよいか。リテラシーなどという言葉は使わず、幸せに生きてゆくために必要な、あれこれについて学ぼうとしたらどうであろうか。
人間の本源的欲求に近い投資がむつかしいあろうはずがない。投資で儲かる方法もある。それもこれも含めて学んでみようではないか。
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