解体 ロシア外交

2018年9月5日

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 2つの島で、5つの小中高等学校(990人)、5つの子供園(650人)ができているが、子供園はまだ足りず、待機児童がまだいることから、さらに建設を進めているという。住民増加に伴い、3年で1万6000 ヘクタールの住宅が作られ、付属施設、スポーツ施設、公園なども多数作られたそうだ。

 また、3つの文化会館、5つの文化クラブ、2つの芸術施設があり、国後島には中央病院と2つの診療所、色丹には中央病院と1つの診療所があり、医師、看護師も増やしているという。道路建設も大規模に進む中、島には水産業、建設業など、仕事はいくらでもあり、現在も色丹島で水産加工会社の工場が大規模に建設されている(後述)他、最近ではサケの孵化場ができ、今年6月15日に最初の稚魚1500匹を放流するなど、島の産業は極めて活発に発展しているとのことだ。

色丹島のインフラ整備はまだまだ

 国後島では、2015年に作られた「命たもう至三聖者」教会、2017年1月にオープンしたスポーツ健康施設「アファリーナ」、今年の4月に開園した「ソルヌィシコ(太陽)」子供園、図書館、博物館を実際に視察したが、どれも素晴らしい施設であった。スポーツ健康施設はジム、プールも備えた近代的な施設で、水泳やエアロビクスなど様々な運動プログラムも行われている。スポーツ健康施設は北方領土各地で建設されており、それは、現地ロシア人の寿命を70歳以上にするための長寿化計画の一環であるという。運動によって、病気を防ぎ、寿命も伸ばそうということらしいが、実際に同施設ができてから、同地域でサハリン州内での死亡率が最も下がったそうだ。

スポーツ健康施設「アファリーナ」のプール
国後島の「ソルヌィシコ(太陽)」子供園

 なお、先述のブダコフ氏は、国後島のインフラ整備はかなり進んで、目下、発電、熱供給システム、倉庫整備に一番力を入れていると言っていたが、同じ行政管区にある色丹島の道路整備は全くと言って良いほど進んでいなかった。ちょうど訪問時に雨天だったのだが、地面、道路はドロドロで池のようになっていたし(写真)、訪問予定地とされていたイナモシリには、道が通れなくなったために行かれなくなってしまったほどであり、色丹島のインフラ整備の課題はまだ大きいと感じた。

色丹島の道路

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