さて、おだしに感じ入ったところで、久しぶりに「うね乃」の工場を見せてもらうか。御所でもぶらつくか、祇園界隈が涼やかか。
あれやこれやを楽しんでいると、気がつけば夕暮れだ。だし屋の釆野さんが予約しておいてくれたもう一軒の意外なお店、「kezako(ケザコ)」へ。場所は祇園ながら、なんとフレンチである。だし屋が何故、フレンチを薦めると思いきや、見て納得。食べて納得。
シェフは京都人よりも京都人らしいフランス人と聞いたが、確かに。京都風のおだしが、鱧や鮎(あゆ)がちゃんとフレンチになっている。器も「洋」なのだけど、「和」を意識させるようなところがある。それが楽しい。
日本人のシェフがこのような試みをするのは、最近、珍しくないが、逆の側からの試みにはさすがに、驚きというか、なるほどと思わされるものがある。フォアグラと奈良漬けの相性が良いなど、思いもしなかった発見の味にワインが進む。夏バテなどという言葉を忘れそうだ。
最終日へ続く(7月31日公開です)
(写真・打田浩一)
・隆兵そば
京都市西京区桂浅原町157
075(393)7130
11時30分~、13時30分~(交替制)、
18時~19時30分(前日までに要予約)
水曜(祝日は営業)、毎月18日定休
・中村軒
京都市西京区桂浅原町61
075(381)2650
7時30分~18時(茶店は9時30分~)
水曜定休(祝日は営業)
・うね乃
京都市南区唐橋門脇町4
075(671)2121
9時~18時(土曜は16時まで)
休日、第2土曜定休
・kezako
京都市東山区祇園町南側570-261
075(533)6801
12時~13時30分、18時~21時30分
水曜(祝日は営業)、第4火曜定休
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