2022年12月5日(月)

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2019年2月6日

»著者プロフィール
著者
閉じる

佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

太っているか・やせているかで異なる間食のとり方

逆に、とりすぎている栄養成分は「塩分」。それと、人によってはカロリー(エネルギー)。カロリーは「不足している人」と「とりすぎている人」がいる(もちろん「ちょうどいい人」もいる)。前項の栄養成分は、「自分がとりすぎているのか、不足しているのか」を把握しにくい。しかし、カロリーはその判断が簡単だ。太っている人は「過剰」であり、やせている人は「不足」である。

太っている人は、食事回数が増えると摂取カロリーもさらに増えるので、間食のとり方については充分に気をつけなければならない。逆にやせている人は、三度の食事では充分に摂取しきれないカロリーを「間食」で補充したい。「三度の食事で充分に必要カロリーを摂取しきれない人」の中には、乳幼児や高齢者も含まれる。

「間食は肥満の原因になるのでNG!」と決めつけて絶対に食べないと、空腹になりすぎて、次の食事を大量に食べることにつながりがちだ。太るか太らないかは、基本的には、「総摂取カロリーと総消費カロリーの差」で決まるのだが、食事回数が多い人と少ない人との比較では、食事回数が少ない人のほうが太りやすいという研究のほうが多く見られる。一般人と相撲取りを同等に比べてはいけないが、相撲取りは体重を増やすために、食事回数を一日2回にし、一度の食事を大量に食べるという方法を採用している。

「食後高血糖」を防ぐ効果も期待できる

空腹時に大量の食事をとることは「血糖値を急激に上げてしまう」という危険性もある。血糖値は、一般的な健康診断では空腹時に計測される。これを空腹時血糖値といい、この値が基準よりも高いと糖尿病と判断される。

近年、この空腹時血糖値は正常なのだが、食事直後の血糖値が急激に高くなる(食後高血糖という)人が観測され、さまざまな生活習慣病の原因ではないかと推測されるようになった。この人たちの中には、空腹時になると血糖値が正常に戻るために、普通の健康診断では見つからないことが多く「隠れ糖尿病」とも呼ばれている。

食後高血糖のように、食事のあとに血糖値が急激に大幅に上がると血管を傷害してしまうので、動脈硬化を促進し、糖尿病とは別にさまざまな疾病を引き起こすらしい。間食を適正にとることによって、食後高血糖を防ぎ、むしろ血管の障害を緩やかにすることが可能になる。

間食は「1回の食事」と位置づけよう

「適正な間食」というものを「食べ物」と「食べ方」に分けて考えよう。まずは「食べ方編」。

・間食を「1回の小さな食事」として考える。「チョットしたおやつだから何でもいい」と、無意識に食べないこと。

・できるだけ同じ時間に食べること。時刻は昼食と夕食のほぼ真ん中の15時~16時くらいがいい。

・アッという間に食べてしまわずに、時間をかけてゆっくりと食べること(短時間で摂取してしまう甘味飲料や炭酸飲料などは避けること)。

・いつも同じ物を食べることは避ける。

・大きな袋に入っている物や量が定まっていない物は避けること。小袋に入っている物を食べたり、小分けにして1回の量をキチンと決めて食べたりすること。

・間食は、食べたことを忘れがちなので、1回の食事として位置づけるために、かならず「食べた物を記録する」習慣をつけたい。

編集部おすすめの関連記事

新着記事

»もっと見る