矢島里佳の「暮らしを豊かにする道具」

2019年6月28日

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矢島里佳 (やじま・りか)

株式会社和える 代表取締役

1988年東京都生まれ。職人と伝統の魅力に惹かれ、19歳の頃から全国を回り始め、大学時代に日本の伝統文化・産業の情報発信の仕事を始める。「日本の伝統を次世代につなぎたい」という想いから、大学4年時である2011年3月、株式会社和えるを創業、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2012年3月、幼少期から職人の手仕事に触れられる環境を創出すべく、 “0歳からの伝統ブランドaeru”を立ち上げ、日本全国の職人と共にオリジナル商品を生み出す。テレビ東京「ガイアの夜明け」にて特集される。日本の伝統や先人の智慧を、暮らしの中で活かしながら次世代につなぐために様々な事業を展開中。

自然界から生まれた器は、自然界と調和する

 ということで、すっかり味をしめた私は、週末に、伝統産業品とキャンプランチに挑戦。

写真提供:筆者 写真を拡大

 すっぽんスープをお鍋でことこと煮て、スクランブルエッグを作ってランチ。自然界から生まれた器は、自然と調和する。よく考えれば当たり前のことなのだが、伝統産業品をアウトドアで使うなんて傷がつきそう……などと考えると、ついついお家に閉じ込めてしまいがちになるのではないだろうか。しかしながら、縄文時代の土器を伝統産業品と考えるなら、何万年も前から人は、自然と対話しながら暮らしに必要なモノを作り、暮らしを豊かにし続けてきたのだ。究極のアウトドア料理を、伝統産業品で楽しんでいたのだ。

 時代は大きく変わり、AIの時代になったとしても、結局、人間が自然物を口にし、味わうことは変わらない。自然の中で料理を楽しむからこそ、伝統の技で作られた物は時間を超越し、人間の本質に想いを馳せることができるのではないだろうか。

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 美味しいご飯を美しい自然の中で、人間と自然が共に作り上げた、石川県の山中漆器のこぼしにくい器によそって、いただきます!

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 食後は、徳島県の本藍染のハンカチ(徳島県藍住町)を敷いて、津軽塗りのこぼしにくいコップ(青森県弘前市)でお茶をいただき、朱塗りの器(兵庫県姫路市)で末富さんの和菓子をいただき、この日のランチを終えた。

 元々インドア派な私は、アウトドアをあまり好んでいなかったが、伝統産業品に誘われて気がつけば、優雅なアウトドアという新たなジャンルを開拓し始めている。

 これからも伝統産業品をお外へ連れだして、日本の豊かな四季折々の自然と一体化する心地よさを享受したいと思う。

連載:矢島里佳の「暮らしを豊かにする道具」

矢島里佳(株式会社和える 代表取締役)
1988年東京都生まれ。職人と伝統の魅力に惹かれ、19歳の頃から全国を回り始め、大学時代に日本の伝統文化・産業の情報発信の仕事を始める。「日本の伝統を次世代につなぎたい」という想いから、大学4年時である2011年3月、株式会社和えるを創業、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2012年3月、幼少期から職人の手仕事に触れられる環境を創出すべく、“0歳からの伝統ブランドaeru”を立ち上げ、日本全国の職人と共にオリジナル商品を生み出す。テレビ東京「ガイアの夜明け」にて特集される。日本の伝統や先人の智慧を、暮らしの中で活かしながら次世代につなぐために様々な事業を展開中。

  
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