英国政府を去って華為へ移るに当たっては、手続きに則った精査が一通りなされた。英国政府スポークスマンが語ったとして報じられたところによると、「前例を見ないほど多くの条件をつけ」、利益相反が起きないよう縛りをかけた後、サフォークが華為へ移ることには英政府の承認が出た。11年8月から華為に雇われ、年間4カ月は華為本社(深圳)で過ごしている(サフォーク自身のSNSサイトLinkedinへの書き込みによる)。
加えて華為は英国にサイバーセキュリティ・テスティング・センターなる組織をつくり、英国政府関連部署の監査を受けさせたうえ、製品の安全性を保証させようとしている。華為製は情報を漏出しないどころか、むしろ積極的に安全なのだとお墨付きを与える組織とする目論見である。
英国における努力の集中ぶりは気合の入り方を窺わせるが、ひとつには非公開企業であること、より根本的には、同社とて中国の会社であって共産党支配から自由であり得ない事情があることからして、霧を晴らすのは今後とも難しいだろう。
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