2024年12月26日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年3月13日

 より基本的な問題は、中国共産党指導部は、本件について、どこまで軍部を掌握しているのかということです。習近平は胡錦濤と異なり、党総書記就任と同時に党中央軍事委員会主席にもなりました。習近平は、かつて党中央軍事委員会弁公庁秘書や党中央軍事委員会副主席を歴任し、習近平の軍掌握度は高いと一般には言われています。党総書記就任後初の地方視察でも、軍施設を3か所訪問しています。そこでは、三軍司令員を従えて駆逐艦に乗り、戦車に上ったと報道されています。

 しかし、Jacobsonも指摘するように、偶発的事件が収拾のつかない事態を呼ぶ可能性は常にあります。そうなれば、首脳間のホットラインがあったとしても役には立ちません。そのためにも、日米同盟を強化し、抑止力を高めておくことが重要でしょう。

[特集] 習近平と中国 そして今後の日中関係は?

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