2022年8月17日(水)

喧嘩の作法

2013年5月17日

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久慈直登 (くじなおと)

日本知的財産協会専務理事

1952年岩手県久慈市生まれ。日本知的財産協会専務理事。本田技研工業株式会社知的財産部長を経て2012年より現職。主要論文としては国連世界知的所有権機構による世界への環境技術普及のための「WIPO Green」として採用された「プロバゲイティング グリーンテクノロジー」など。

 実は世界で争われている知財訴訟の半分以上は著作権侵害と不正競争防止法違反を根拠にしている。ではやってみようということでその前にシミュレーションをしてみると見通しは大体半々になる。やはり特許権や意匠権のような押しも押されもしない権利のような訳にはいかない。最後まで争えば結果はどうなるかわからない。

 そういうときは、まず訴訟を仕掛けて本気であることを相手に示し、途中から交渉に入る戦術をとる。訴訟に最後まで頼るわけではないので、どのあたりで決着させるかは自己の手中にある。こういう経験から、戦いのスキルが身に付く。前出のアフリカの件はやはり途中で相手が折れてきた。登録された権利がないとして最初にあきらめたら、身に付くものは何もない。

 アフリカに進出するとき、確実に経済成長をしている国を選ぶ。外国からの投資を誘いこむため、そうした国の制度はしっかりしている。2011年から15年までの経済成長率予測をみると、中国、インドの次はエチオピア、モザンビーク、タンザニアが続き、トップ10のうち7カ国がアフリカの国である。なんと有望な地域か。これらの国に事業進出をすれば将来のビジネスチャンスは大きいであろう。事業が進出する前に知財制度をみてどの国がしっかり守ってくれるか確認しておくべきである。

◆WEDGE2013年5月号より

 

 

 

 

 

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