
ドナルド・トランプ前米政権で副大統領を務めたマイク・ペンス氏の自宅から、機密文書が複数発見された。米メディアが24日報じた。米政権の最上層部にいた人の自宅に機密文書が置き去りにされていたことが、またしても明らかになった。
機密文書は先週、インディアナ州にあるペンス氏の自宅で、ペンス氏の弁護士が発見したとされる。文書は米連邦捜査局(FBI)に引き渡された。
ペンス氏の代理人は、国立公文書館にこの文書について通知する書簡を送った。その書簡の内容を、米メディアが報じた。
FBIは文書を回収するためにペンス氏の自宅を訪れ、「標準的な手続き」を回避して文書の「直接所有」を要求したと、同氏の弁護士は別の書簡で付け加えた。
大統領記録法では、機密文書を含むホワイトハウスのすべての記録を、大統領は任期満了時に国立公文書館に引き渡すことが義務づけられている。
機密文書はこれまでにトランプ前大統領の自宅やジョー・バイデン大統領の自宅などからも見つかっており、捜査当局が調べを進めている。
トランプ氏は文書の取り扱いをめぐり刑事捜査を受けている。
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「慎重を期して」調査したところ
米メディアに公開された弁護士の書簡によると、トランプ前大統領の任期満了時に「機密の表示がある少数の文書」が「不注意により箱に入れられ、ペンス氏の自宅に運ばれた」という。
今回、ペンス氏が「慎重を期して」機密文書の取り扱いの専門家に法的支援を求めたところ、文書が見つかった。
ペンス氏は「(デラウェア州)ウィルミントンにあるジョー・バイデン大統領の自宅で機密文書が見つかったことが公になったのを受けて」助けを求めたという。
それを受けて弁護士たちが確認すると、ペンス氏が施錠していた金庫の中から「センシティブな情報あるいは機密情報を含む可能性のある少数の文書」を発見したという。
トランプ氏が擁護
ペンス氏の側近の1人はBBCが提携する米CBSニュースに対し、これらの文書はペンス氏の自宅の安全ではない場所に置かれた箱に入っていたと語った。同側近によると、箱はテープで封がされていた。
米メディアによると、文書はまず、ペンス氏がかつて居住したヴァージニア州の家屋に運ばれ、その後インディアナ州の自宅に送られたとみられる。
ペンス氏の弁護士の書簡の内容が公になった後、トランプ氏は独自のソーシャルメディア「Truth Social」でペンス氏は「潔白な男」だと擁護した。
「彼(ペンス氏)は人生において故意に不正なことをしたことは一度もない」とトランプ氏は書いた。「彼を放っておけ!!!」。
ペンス氏はここ数カ月の間、自分が機密文書を所持しているとは思っていないと繰り返し発言していた。
今月初めにはCBSに対し、自宅にある文書の確認作業が「徹底的かつ慎重に行われた」と確信していると語っていた。