サスティナブルな新製品
タイガー以外にも、V60型ドリッパーが世界中に評価されたハリオなども、新製品を用意している。商品を見てみると、ツインバードと同じように、それまでアルコールランプなど、火で下ポッドを熱していたのを、電気ヒーター化したものだ。デザインはリファインされているが、構成は変わっていない。
理由を聞いてみると、「サスティナブルであるため」という回答が返ってきた。つなり、使用ハードルを下げたかったからだそうだ。
今の時代、インフラに沿ったものでなければ使いずらい。エネルギー系なら電気だ。必ずどの家にもあるので便利だ。アルコールランプで使う燃料用アルコールはホームセンターなどに買いに行く必要がある、保管場所も必要となる。電気は常に供給されるので、そんな面倒はない。
ジャンルは別になるが、オーディオでは今レコードが伸びている。そのような復権はあるのかもしれない。
先日、六本木のミッドタウンで、「現代日本デザイン100選」という展示をしていた。その中にテクニクスのレコードプレーヤー、「SL−1200MK7」が展示されていた。2019年モデルだ。初代機は1979年。DJから名機と称されたモデルだが、ずっと作られ続けてきた。CDが出てデジタル時代が来て、SACDでアナログを超えたと言われ、配信でディスクがなくなりつつある時代になっても、そこにあるからこそ、レコードの良さが評価されたわけだ。
趣味的な要素が強いものは、色々セレクトできる。いじれるところが多いほど面白い。コーヒーの抽出でいじりやすいのは、ドリップとサイフォン。ただ、2000年からのスペシャリティ・コーヒーブームで、標準ポジションを得たのは、ドリップだった。しかし、サイフォンもプロの世界大会があるなど健在。魅力の再評価も始まっている。
そこに、登場したタイガーのサイフォ。今年一番のビジュアルパフォーマンスをもつコーヒーメーカーで、再評価に火をつけるかもしれないモデルだ。