2024年4月24日(水)

新しい〝付加価値〟最前線

2023年4月12日

 最近の冷蔵庫の話題2つ。双方ともに以前から潜在ニーズとして指摘されていたが、コロナ禍、自炊することが多くなったために、表面化した形だ。

 1つは冷蔵庫の中身が、どこでもわかるというもの。人は十分チェックした場合でも、見逃していたかも? と思うと、再度チェックしたくなったり、スーパーの特売コーナーで、想定外の特売品を見て、メニューを変えたくなったりした時は、そのメニューに必要な食材を確認したくなるからだ。

 対応にはデジカメを使う。当然、デジカメ分、コストが上がってしまう。そのため、コストを吸収しやすい高価格帯モデルを中心に展開されている。

 もう1つは、今回レポートする「2nd 冷蔵庫」(メインは冷凍庫)だ。今回は、シャープの新型2nd 冷蔵庫「グルメクール」FJ-HM7K(以下 Gクール)を中心に2nd 冷蔵庫の状況をレポートする。

2nd冷蔵庫として開発された、『グルメクール FJ-HM7K』
内容量72リットル、オープン価格

時間を止める冷凍庫

 今の冷蔵庫に欠かせない冷凍室。温度はマイナス18℃。何でも凍りつく。1万年前に絶滅したマンモス。永久凍土層の氷の中に、そのままの形で見つかることがある。それを食べた人もいる。味の方は記録に残っていないが、食べた記録はある。あまり美味しくはなかったのではないだろうか。

 だからというわけではないが、冷凍しておけば、かなり長期に、安全に食べることができる。水が動かない状態というのは、生命活動ができない状態だ。よほどのことがない限り、傷むことはない。マイナス18℃という温度は、それを可能にできる温度といえる。

冷凍室は何に使われているか?

 今の時代、一番面倒な料理というのは、子どもの「お弁当」だろう。見た目がカラフル、色々な小さいおかずがぎっしり詰め込まれている。その上、キャラまで作る。

 当然、朝起きて、その場で作るのは無理だ。おかずのほとんどは、休日に作り冷凍しておく。当日の朝は、レンチンして詰める。それでも朝食を作ったり、身支度の手伝い、自分の身繕い、後片付けまでするので、余分な時間はない。今ドキの弁当は、冷凍室抜きには考えられない。

 また人気のハンバーグなどは、お肉が安い時に大量に作り、冷凍しておくなど家計を助けることもできる。加えて、「中食」ビジネスが伸びている。市販の冷凍食品は、味も美味しく、種類も豊富だ。有名シェフが太鼓判を押しているものもある。安い時に買っておけば、調理時間がなくても、美味しい食事ができる。

 今や、冷凍室は、料理、家計、時短のためになくてはならないもの。当然、冷凍室は、どんどん埋まって行き、容量が足らなくなるというわけだ。

2nd 冷蔵庫の収支

 そうすると巨大な冷凍庫がプラスで欲しくなる。常時使わなくてもいい。必要な時だけ使えればいい。冷凍食品が安い時に買っておけば、電気代もうまく対応できるはず……。人間は、常に自分の有利な考えを作りがちだ。

 シャープの冷蔵庫で検証してみよう。まず、1つ目のポイントは、年間消費電力。消費電力には定格消費電力と年間消費電力がある。定格とは電化製品の最大出力時の消費電力。冷蔵庫だと、商品を入れた時の庫内温度を下げる時だ。一方の年間消費電力は、一定の環境、使い方で、年間を通した時の消費電力。消費者が知りたい電気代が概算できる。

 年間消費電力は、全ての家電のスペックには掲載されていない。24時間365日使われる家電に掲載される。エアコンも近いが、期間消費電力で掲載される。春と秋は使わないのが前提だ。それはともかく、表内の年間消費電力(以下 消費電力)と、庫内容量を見てほしい。普通の家電は大きくなれば大きくなるほど、消費電力は増える。しかし、冷蔵庫は密閉空間だ。断熱に優れていれば、強力に冷やし続けることはない。

 今回、2023年発売の冷蔵庫を、ピックアップして並べてみた。消費電力は庫内容量順には、並ばない。シャープが発売した冷蔵庫を新しい順にピックアップしてみたが、最低は、庫内容量:412Lのスリム型で、262kWh/年。庫内容量:72Lの2nd 冷蔵庫が、277 kWh/年。412Lは売れ筋商品。省エネ技術を駆使しているので、大容量でも消費電力は低い。

 単純にいうと、2nd 冷蔵庫を持つと、サイズによらず、メイン冷蔵庫と合わせ、ほぼ2台分の電気代が必要ということになる。経済的にいうと、冷蔵庫は1つ持ちがベスト。ただし置く場所があれば、だ。


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