2024年5月2日(木)

新しい〝付加価値〟最前線

2023年4月12日

2nd 冷蔵庫の置き場

冷凍モード。最下段は引き出しが付く

 台所が広ければ、冷蔵庫を並べておくのもありだろう。しかし実際は、そうはいかない。メイン冷蔵庫ですら、日本の住宅では置き場所が制御される。今どきの住宅は、幅制限はそんなにはきつくないが、それでも狭い日本の住宅事情。その中で進化した冷蔵庫は完全なガラパゴス進化を遂げている。

 冷蔵庫は食品棚である。だから中身が一目で見渡せるのが理想的だ。しかし、庫内容量はすべて幅に次第。しかし「幅は狭く、庫内容量は大きく」という物理的に矛盾したユーザー要望を取り入れ続けた結果、日本の冷蔵庫は幅より、奥行きが大きくなった。世界的には、異形の冷蔵庫が日本の標準になったわけだ。

 そんな状態なので、2nd 冷蔵庫を並べて置かれることはあまり考えられない。そのため、シャープの2nd 冷蔵庫は別の場所に置かれることを、前提に作られている。冷蔵庫らしなからぬ見た目はとても重要だ。

シャープの冷蔵庫

高さ 77センチなので、幼児にも容易に手が届く。小さなお子さんに、温度を変えられないように、コンソールには、チャイルドロックが付く。使いやすいように設計されているが、電源のon/offはない

 シャープは商品企画がしっかりしているメーカーで、自社の商品の特徴をはっきり決める傾向がある。冷蔵庫の場合は、なんといっても「メガフリーザー」が特徴だ。他社に比べて巨大な冷凍室を特徴とする。今のニーズにピッタリだ。

 加えて、「プラズマクラスター」。スーパーのパック肉などは、ドリップの処理が徹底していないため、場合によっては冷蔵数日でも、腐敗臭がすることもある。要するに黴菌はどこにでもいるということだ。プラズマクラスターは、この黴菌に対応する。冷蔵庫は密閉度が高く、狭いので、プラズマクラスターの使用環境としては理想的だ。食品を長持ちさせる(完全ラップされた食品には対応できない)。

 そして最後が「どっちもドア」。片持ち扉に装着されている。置く方向を考えずに済み、すごく楽だ。扉が軽い場合は、人力で付け替えができる「つけかえどっちもドア」を投入している。

 最近は、AI+IoT、シャープの言い方だと「AIoT」だが、ここにも力を入れている。


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