2024年12月22日(日)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年11月21日

 10月18日付ロサンジェルス・タイムズ紙にて、John F. Kerry米国務長官は、内政事情のためオバマ大統領はアジアを訪問できなかったが、米国にとってのアジア太平洋の重要性は変わっていないし、日本とは「2プラス2」で歴史的合意に達し、東南アジアでの国際会議には自分自身も出席している、と釈明しています。

 すなわち、オバマ大統領は出席できなかったが、アメリカがこの地域の平和と繁栄に果たす役割について、自分(ケリー国務長官)が会ったアジア諸国の指導者たちは何の疑いも持っていなかった。

 北朝鮮を国際的規範に従わせるという困難な問題解決などのために、ヘーゲル国防長官と自分(ケリー国務長官)は、10月3日、日本との深い同盟を強化する歴史的合意に署名した。日米両国は、北朝鮮の脅威のみならず、海洋の安全保障やサイバー・スパイにも共同して対処することになった。

 日本との協定に署名して数日後、米国は、12カ国以上の東南アジアの同盟国と南シナ海などにおける行動規範を作ろうという共同戦線に参画した。

 バリでは、TPPについての各国の立場を調整した。その他、環境問題などについても、話し合った。

 米外交の重点をアジアにリバランスするという仕事は中断されることは無い。その進展は短期でなく長期で測られるべきものであり、たゆみなく前進している、と述べています。

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 オバマ大統領がアジアを訪問出来なかったことに対する、ケリー国務長官による釈明の論文です。アメリカの中でも、この釈明を必要とするような雰囲気があるのでしょう。


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