パリ・オリンピック（五輪）は第2日の27日、競技が本格的に始まり、メダリストが続々と生まれた。柔道女子48キロ級では角田夏実が、日本にとって大会初のメダルとなる金メダルを獲得。柔道男子60キロ級でも永山竜樹が銅メダルを勝ち取った。
角田は得意のともえ投げを軸とした攻めで勝ち上がり、バーサンフー・バブドルジ（モンゴル）との決勝に臨んだ。
開始から3分近くが経過した残り1分4秒、角田はともえ投げを仕掛け、バブドルジの体を浮かせて技ありを奪った。終了間際にも、再びともえ投げから寝技を狙うなど、角田は終始攻め続けて勝ち切った。
試合後のインタビューで角田は、「まだあんまり実感がない」としたうえで、「ずっとここを目指してやってきたので、コーチがうれしがってくれたのが一番うれしかったです」と喜びを表現。
「途中なかなか（ともえ投げが）かからなくなり、対策されているなという部分もあったんですけど、最後まで自分を信じて戦おうと思いました」
「いつもの大会とは全然違ってプレッシャーや不安が多かったんですけど、ここでひとつ成長できたかなと思います」と述べた。
日本勢初のメダル獲得となったことについては、「ずっと目をそらしてきたんですけど、現実になってよかったです」と笑顔で話した。
一方、永山は準々決勝でフランシスコ・ガリゴス（スペイン）に敗れ、敗者復活戦に回った。審判が「待て」をかけた後の失神で一本を取られたと判定されたため、永山は納得がいかない様子を見せた。
敗者復活戦を勝ち上がり、3位決定戦に進出。サルヒ・イルディズ（トルコ）とのメダルをかけた戦いでは、内股での技ありと、横車での技ありを合わせて一本勝ちした。
永山は試合後、「負けてから切り替えるのが大変だったんですけど、せっかくたくさんの方々が応援に来てくれていたので、手ぶらで帰るわけにはいかないなと思って、銅メダル取りにいきました」とインタビューで話した。
また、「目標は金メダルだったので、正直ちょっときつかった」が、家族ら応援してくれた人々のために「最低でも銅メダルを取ろうと思って気力だけで戦いました」と述べた。
バレーボール男子は黒星発進
メダル獲得が期待されているバレーボール男子の日本代表は、予選ラウンドの初戦でドイツと対戦。フルセットの末、セットカウント2-3で競り負けた。
一方、開会式に先立って始まったサッカー男子の日本は、グループステージ（1次リーグ）第2戦でマリを1-0で下した。これで、パラグアイ戦に続けて2連勝とし、準々決勝進出を決めた。
体操男子もこの日スタート。団体戦の予選では日本が2位に入り、8チームで争う決勝に進出した（1位は中国、3位はイギリス）。エースの橋本大輝は、2連覇を狙う個人総合で3位となって決勝に進んだ。だが、同じく2連覇のかかった種目別の鉄棒では17位に終わり、決勝進出はかなわず、連覇の道は断たれた。
バスケットボール男子1次リーグでは、日本代表（世界ランク26位）が、昨年のワールドカップ（W杯）で優勝したドイツ（同3位）に77－97で敗れた。
テニス女子では、大坂なおみがシングルス1回戦に登場し、ドイツのアンゲリク・ケルバーと対戦。5-7、3-6のストレートで敗れた。
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