うつ病蔓延時代への処方箋

2014年1月29日

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瞑想で本来の自然な姿に戻れる

―― 瞑想することで自身を客観視することができる、ということですが、もう少し詳しく教えてください。

本田:ほとんどの人は問題が起きたとき、すぐに解決策を考えるのではないでしょうか。問題が大きければ大きいほど、必死になって対処すべきことを探ります。焦っていたり動揺していたりという状態で正しい判断ができるのかどうか疑問があります。そういう時は瞑想をして、自分の中に渦巻く焦りと不安などのネガティブな感情を客観的にみて、それを鎮めていくのです。そこから冷静な気持ちが取り戻せますので、解決の途を探ることができます。

 瞑想をして悟りを開くということではありません。瞑想すれば問題解決策が必ず浮かんでくるということでもありません。心を落ち着けて本来の自然な状態に戻してくれることだと思ってください。松下幸之助さんは「人間は行きづまることは絶対にない。自分が行きづまったと思うだけのことだ」と言っています。正常ではない状態の時の思考や感情が「行きづまった」と判断しているだけ。冷静に見れば改善策は必ず存在する、ということを言いたいのだと私は思います。

 瞑想することで、自分の現在の思考を客観視でき、結果として物事を冷静に対処できるようになるということです。瞑想するのも、落ち着いた気持ちで解決法を探るのも、すべて自身でやること。そこに非科学的なことはありません。

―― うつ病やパニック障害などの人に個人カウンセリングをされていますが、瞑想でどのように改善させていくのですか。

本田:うつ病の人だけではないのですが、精神障害をもたれた人たちの多くは、驚くほど浅い呼吸をしています。不安や恐怖心で体は緊張します。体が硬直していれば呼吸も浅くなります。私を訪ねて来られる方は、重症の人がほとんどなので、最初は体をほぐすことを行います。それには呼吸をうまく利用することが有効です。

 座ってもいいし、椅子に腰かけてもいい。手は組んでも組まなくてもいのですが、膝の上に置いてブラブラしないようにします。そこから息を深く、長く吐いていくと、自然に大きく息を吸い込みますので、腹式呼吸ができるようになる。健康な人は簡単にできると思うでしょうが、常に不安感や恐れ、怒りなどで緊張感がある方は、たったこれだけのことができないのです。息を吐いてといっても「フッ」としか出せない人を少しずつ慣れるようにしていきます。

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