「1日3食」にこだわるよりも、1日分で考える
ここにある3枚の写真。これはビジネスパーソンAさんの1日の食事です。Aさんは朝ごはんを食べていませんが、それで大丈夫なのでしょうか。これらの食事で、栄養のバランスはとれているのでしょうか、そして適切な量なのでしょうか。
実は、朝ごはんは必ずしも食べなくても問題はないのです。厚生労働省と農林水産省は、私たちの1日の食事が、栄養バランスがとれて体重コントロールできる食事となるようにと「食事バランスガイド」を提示しています。
そこには「1日3食」とは記載されておらず、『1日(分)の食事』を示しています。「朝ごはんを食べなければならない」ことより、1日(分)で考えることが重要なのです。
それでは、Aさんの食事をバランスガイドに当てはめてみてください。私は、Aさんの食事を当てはめることができませんでした。なぜならガイドにある食事と食べている食事が異なるから。
例えば、昼食の「ツナとおろしの和風パスタ」は主食か主菜か、どちらに当てはめたらよいかわかりません。しかし、専門知識のある栄養士さんはAさんの食事を評価することができるのです。
バランスガイドが伝えようとしていることは重要なこと。では、このバランスガイドの内容を、専門知識がない人でもみなが「取り組める」ようにすればよいと考えました。それは、食事でなく食材を「米や麺などの穀類」「魚・肉、豆腐などのたんぱく質に相当するもの」それ以外の「野菜などすべて」の3つに分類しなおし、各々の1日分の摂取量を重量(g)に置き換えた方法です。
たとえば、Aさんの昼食であれば、「麺→穀類」「ツナ→肉類」「大根、ほうれん草、きゅうり→野菜類」と簡単に分類をすることができます。主食か主菜かという観点は不要なので、誰でも分類して、それぞれの「量」を計ればよい。
コンビニ食ならパッケージに記載がありますので、実践可能です。また、実践していくと、秤がなくても、目分量や、器をスケールに凡その量がわかるようになります。
第1章 「痩せる」食生活のためのシンプルな思考法
③「バランスの良い食事」が目指すもの(34頁)
⑤健康的な食生活を目指す土台づくりの始め方(66頁)
第2章 古くて新しい「痩せる食生活」実践法
④目分量の精度を高める
第3章 ビジネスパーソンの食事を拝見――食事改革実践記録