2024年10月20日(日)

研究者と管理栄養士が考えた「最強の食事戦略」

2024年10月20日

 ちまたには、健康づくりやダイエットに関する情報が氾濫しています。たとえば、特定の食材や食品であったり、健康食品やサプリメントに出会ったりします。これらは流行を繰り返してきましたが、それらで「真に健康になった人」は果たしているのでしょうか。
 筆者のひとり(堀口)は、たまたま両足を骨折して入院生活を送った3カ月間、栄養のバランスとエネルギー量(カロリー)が管理された食事をとり、3食しっかり食べていたにもかかわらず自然と体重が減りました。この食事を普段の食生活で再現しようと、管理栄養士(平川)に相談したことから、この「食事戦略」が生み出されました。本コラムではその考え方や実践法を紹介していきます。
*本記事は『最強の食事戦略』(著;堀口逸子・平川あずさ、監修:津金昌一郎、発行;ウェッジ)をもとに執筆されたものです。記事の内容と連動する書籍の該当箇所を最後に<参考>として紹介します。
(takasuu/gettyimages)

そもそもカロリーとは?

 ふだん飲食店などで目にする「カロリー」は、その食品(料理)が持つ熱量(エネルギー量)を表しています。「カロリー」は熱量の単位です。食品の熱量の単位としては、主としてキロカロリー(kcal)が用いられており、それを一般的に「カロリー」と表現しています。ちなみに、1kcalは1気圧のもとで水1リットルを1℃上昇させるために必要なエネルギー量です。

 「カロリー」という用語についてさかのぼってみると、1820年代、蒸気機関車の熱効率を測定するために使われ始めました。その後、栄養学では1880年代に代謝や熱量の研究が進んだことで用いられるようになりました。

 このカロリーは、目に見えません。食品では『日本食品標準成分表』を用いてその重量(g)から、エネルギーを推計(栄養計算)しています。すなわち、ふだん食べている「量(g)」がわかれば、摂取エネルギー量がざっくりとはわかるようになっているのです。そもそも推計ですから、たとえば452kcalと表記してあっても、最後の「2」という値を厳密に気にする必要はありません。概量としてとらえれば良いでしょう。


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