2024年7月18日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年5月6日

 本年は、日豪関係を発展させる転換点となるかもしれません。4月5日からのアボット豪首相の訪日、そして安倍総理の7月の豪州訪問と、数カ月以内の日豪両首脳の相互訪問となります。政治、軍事、経済、文化学術交流の他、広義の安全保障や地球規模問題等、様々な分野での日豪協力が期待できそうです。

 日豪関係の歴史は、上記のアボット演説にもあるように、80年以上の外交関係、60年以上の貿易関係があり、最近では、安全保障分野で、日米同盟に次ぐ、日豪関係が存在します。イラクへの自衛隊派遣においても、オランダ軍が撤退した後、代わりに警護を引き受けたのが豪州軍でした。

 そして、もう1つ、日豪関係の歴史には、丁度100年前に勃発した第一次世界大戦中の秘話があります。岡崎久彦著『幣原喜重郎とその時代』第5章に、「巡洋戦艦伊吹の武士道的行為」として紹介されていますが、英国連邦の一員である豪州の船団の護衛に日本海軍があたった逸話です。

 世紀を隔てた日豪の友情を、更に新たな世紀につなげて行く年となりそうです。集団的自衛権の問題が解決すれば、アボット演説でも言及された海洋協力やテロ、海賊対策等が、更に進展することは間違いないでしょう。アボット首相が、日本の経済復活は、日本、豪州そして世界のために良いことであると述べたことは、安全保障にも当てはまるのだと思います。

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