2024年6月14日(金)

中国メディアは何を報じているか

2014年5月13日

 もう一つ興味深いのは左派が4月15日に開かれた国家安全委員会の初会合が胡耀邦追悼を牽制していると捉えた点である。彼らによると、胡耀邦や天安門事件の再評価の方向へ誘導しようという右派による試みに現政権がひとまずNOと態度表明したというのだ。胡耀邦評価を巡り右派と左派が政権を自己陣営に引き込もうと綱引きをしている様子が本文から窺えるのだ。

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【2014年4月17日『鳥有網刊』ネット(抄訳)】

 南方新聞グループ※2は、胡耀邦記念に名を借りて総書記(習近平なのか胡錦濤か分かりにくいが胡錦濤ではないかと思われる:筆者)を担ぎ上げて世論を盛り上げ転覆させるような過ちを犯させようとしている。時を同じくして国家安全委員会の初会合も開かれた。

本文章が批判する鳳凰網の胡耀邦記念サイト
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 4月15日は胡耀邦逝去から25周年だった。この間最も重要な活動は党の前総書記(胡錦濤を指すが、名指しはしていない:筆者)が墓参りに訪れたことだった。先週金曜日(11日:筆者)に習近平動向をウォッチしている「@学習ファン団」(著名なブロガー:筆者)がこの墓参りの写真をウェブに掲載した。騰訊社(中国版ツイッターQQを運営する会社)は、関係部門からの再三の削除命令にもかかわらずこれを転載し、強制措置が取られてからやっと削除された。

 胡徳平の友人として鳳凰網※3はフロントページで「忘れない記念のために―胡耀邦逝去25周年」専門ページを設け、「彼の名は不朽だ」と主張している。

 捜狐サイトは、「習仲勲(習近平の父親:筆者)を忘れない」として、最高指導者の習近平という後ろ盾を持ち出して、フロントページに「胡耀邦と習仲勲等が改革開放の新局面を創り出す」と掲載した。金で釣られコントロールされたメディアが習仲勲を担ぎ上げ、習近平さえも持ち出して資本主義自由化という「邪悪な道」を歩もうとするのは初めてのことではない。

※2 南方新聞グループ:広東を拠点とする中国では比較的リベラルなスタンスで評判の新聞社で、昨年には当局による年頭の辞紙面の差し替え要求に反発して話題になった。

※3 香港を拠点とするメディア・グループのニュースサイト。大陸で唯一ニュースのテレビ放送、雑誌出版を許可されていることからも親中派といえる。


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