2024年7月18日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年6月24日

 特に、中国に関しては、5月のプーチンの訪中時に、ロシアはパイプラインを通じ中国の年間ガス消費量の約20%に当たる天然ガスを輸出することとなりました。パイプラインの建設には紆余曲折が予想されますが、中ロ間にプーチンの言う「戦略的エネルギー同盟」の形成に向けた大きな前進が見られたことは間違いありません。

 米国のアジアエネルギー安全保障政策として論説が列挙している内容は、いずれももっともですが、第一のロシア・韓国パイプラインの建設反対に関しては、昨年初め、北朝鮮が3度目の核実験を行ったことで、北朝鮮経由が見直され、中国経由に変更されたと報じられており、反対する理由はなくなります。

 第四のガスの価格については、従来、米国がスポット価格リンク方式中心なのに対し、アジア諸国は日本も含め原油価格リンク方式中心となっていますが、最近原油価格リンク方式に批判が出てきているようです。ガスの価格が需給関係を反映すものであることが望ましいことは間違いありませんが、ガスの価格の決定は、歴史的な経緯もあり、また長期契約の問題もあり、そう簡単ではないようです。論説が言うような米国のイニシアチブが奏功するかどうか、にわかには判断しかねます。

 一方、日本のメタンハイドレート開発に米国が協力すべきであるとの議論は、傾聴に値します。安倍内閣は2013年4月、2018年度をめどにメタンハイドレートの商業化を目指すことを閣議決定し、メタンハイドレートの実用化が現実味を帯びてきています。開発にはコスト、環境への影響など課題も多く残っていますが、開発に弾みをつけることになる米国の協力は、歓迎すべきものです。

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